この写真はある美術館の建築途中を撮影した写真です。
ここにはまだ美術品は展示されていません。代わりにあるのは、投光器や掃除機、組み上がったままの足場などです。それらはまるで、オブジェかロボットのようにも見えます。光源が様々なので色が変わって、まるで異空間に迷い込んでしまったようなイメージを受けるかもしれません。しかしなによりも、私にとって重要だったのは、これらのものが意図的に配置されているのではなく。ただ、その建築という目的の為にそこにおかれていたということと、建物が完成すると、この空間はなくなってしまったということなのです。