|  彼等の被写体に対する情熱と凄まじいエネルギーに衝撃を受けました。
これほどまでに被写体と真剣に向き合おうとする写真家がどれほどいるだろうか?
 (渡辺大祐)   日本社会の中で、彼等は社会に順応できない迷い子のようにもみえるし、心の中では誰にもへつらうことなく、強烈な個性を放つ存在にもみえる。
しかし、これはたぶんすべての人間がもつニ極性であり、社会と個人がもつ永遠の矛盾なのかもしれない。
 虚勢の張り巡らされた複雑な社会を嘲笑うかのように、「PHOTOGRAPHERS」はただそこにいるだけだ。
 (ZOOM
japan   March-April   2006の一部より抜粋)   渡辺大祐の「Photographers」は、最近見た中でも出色の出来栄えのシリーズだと思う。
もちろん題材の面白さということはある。カメラショーの観客やコンパニオンのお姉さんというのは、誰でも気づきそうで気がつかない盲点のような存
在である。彼らを見ていると、そのいじましさ、グロテスクさ、傲慢さはそのまま日本社会の縮図に思えてくる。だが渡辺はそのような批評的な視点のみで彼ら
を撮影ししているわけではない。彼が感じているのは、撮る側が撮られる側にひっくり返ってしまったこのシリーズの視点が、そのまま自分自身にも跳ね返って
くるということだ。彼らを嬉々として撮影している渡辺を誰かが撮れば、同じようにグロテスクな写真が出来上がってくるはずだ。
 このシリーズを見る者は、まずにやりと笑い、それからそこに自分の顔が合わせ鏡で映っているのに気づいて、背筋が寒くなる思いを味わうだろう。
 (飯沢耕太郎 写真評論家)   □渡辺 大祐 
| 略歴 |  |  
| 1977年8月 | 神奈川県生まれ |  
| 1999年3月 | 東京綜合写真専門学校卒業 |  
| 2003年 | ワークショップ「imagebox東中野」受講 |  
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| 個展 |  |  
| 2002年2月 | 「酔風景」 Gallery Niepce |  
| 2004年6月 | 「RIVER ニュータウン」 Gallery Niepce |  
| 2004年7月 | 「RIVER 新宿」 Gallery Niepce |  
| 2004年8月 | 「RIVER 多磨霊園」 Gallery Niepce |  
| 2006年7月 | 「PHOTOGRAPHERS」 Gallery Niepce |  
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| グループ展 |  |  
| 2000年2月 | 「三人展」 アートスペース羅針盤 |  
| 2003年3月 | 「PROJECTION PROJECT 3 」&北井一夫 BOX東中野 |  
| 2003年6月 | 「知らない4人」 東京写真文化館 |  
| 2003年9月 | 「ビビンバ!」&折元立身 くりっく世田谷文化生活情報センター |  
| 2004年11月 | 「TRANSPARENCY」 Gallery Niepce |  
| 2005年10月 | 「第25回写真ひとつぼ展」 ガーディアンガーデン |  
| 2006年1月 | 「ART @ AGNES 2006」 THE AGNES HOTEL AND
APARTMENTS TOKYO |  
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| コレクション | 清里フォトアートミュージアム「2003 2004」 |  
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| その他 |  |  
| 2004年7月 | 写真集「see the light」 出版 imagebox東中野 |  
| 2006年3月 | 「PHOTOGRAPHERS」 ZOOM japan掲載 |    |