少しお金が貯まるとテントや寝袋の入ったザックを背負ってフェリーで南下する生活をくり返していた。
一回沖縄に訪ねるとひと月は帰らない。船内での2泊しばらくは旅の気分もまだまだ遠い…。
やがて鹿児島を過ぎた頃、日ざしがきつくなってくる。
そんな頃から南に向かっていると実感し、心もウキウキ。
気持ちのチャンネルが沖縄モードに切り替わる瞬間だ。
島での生活は、日が昇ると目を覚まし、ご飯を炊く。
その後はカメラを持って島を散策しながら、アーサー採りや魚釣り。
海に泳ぎにも行くし、昼過ぎに陽射しがきつくなると日陰で昼寝か読書。
日が落ちついてくるとまた、散歩か魚釣り。
日が暮れると泡盛で宴のハジマリ…。
「もう一度あの蒼い海を眺めていたい。」
「あの人懐っこい子供達と一緒にいたい」
「泡盛を波の音を楽しみながら飲みたい」
あれだけ楽しんだはずなのに沖縄より戻るとそんな想いは募るばかり…
そしてまた、お金もままならないまますぐに沖縄へトンボ帰り
うりずん、沖縄の季節の言葉で初夏という意味。私の好きな季節でもあり好きな言葉の響き。
東京ではまだ薄手のコートを着ている3月末、私はうりずんを求めて南へ向かう。