展覧会案内 >> 内野雅文 photo works 1996-2006

「空と海への巡礼」

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□会期:2006年7月22日(土)〜8月8日(火) *水曜・木曜休廊
□時間:
12:00〜18:00(最終日17:00まで)

 

今、無性に歩きたい。歩き続けたい。
それは観る欲求、写真を写すという行為の為にも歩く。
「百聞は一見にあらず」
「継続は力なり」
「石の上にも3年」
というようなコトワザが私の頭をよぎる。
そこには後先考えず思うままに行動する、まるで他人事のように振舞う明の自分。と同時に、その片隅にはいつもナリばかりでかくて気の小さい、不安のなることばかりを見つけ頭をかかえ悩む暗の自分。
今回の行動はどうやら、暗の自分があっ気にとられている間に明の自分がいつも以上にスピードを加速して本当にそちらの方向でいいのか。歩む歩幅は小さくても少しずつでも行動にうつしたい。
有難い教えを聞く事も、不厚い本を読むことも大切だ。しかし私には、ひたすら歩いたほうが得るものが多い。観念だけの世界だと、知識偏重型になるけれど、歩くことによって得たものは体も心も頭も歩くことによって活発になりまた循環する。
四国の地を歩かせていただいている間、私は、振り子のように右へ左へと揺れていた。まるで何かに取り付かれているような感じであり、彷徨い人のように定まらない。海辺の道、山の中の道を辿るなかで、ふと足を止めて日陰の石段で休みながら、のどかな風景のなかにどっぷりと体を沈ませ居心地の良さを感じたり、時には孤独感にさいなまれ、自分に自分の忍耐力を要求したり、人、町、自然が迎えてくれることによって約100日に及ぶ歩き遍路を結願した。

 

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2006年6月25日
更新
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