展覧会概要
mug × gallery the C × gallery 176 交流展
タイトル:「What a Wonderful Day! Echoes of Another Decade」
作家名: 裵陳姬( べ・ジンヒ / 배진희 / Bae, Jinhee)
会場
大阪府豊中市服部元町1-6-1/阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分
会期
2025年11月14日(金)〜11月25日(火)
休廊日
11月19日(水)、20日(木)
開廊時間
13:00〜19:00
企画
gallery 176 西川善康・友長勇介・木村孝
協力
姜美善
展示概要
TOTEM POLE PHOTO GALLERYのメンバー 姜美善(カン・ミソン)さんに紹介・仲介いただき、韓国・ソウルのmug(写真専門出版社 )、gallery the C(ギャラリー)との交流展を始めます。その第一弾として、mug 代表の裵陳姬(べ・ジンヒ)さんの写真展「What a Wonderful Day! Echoes of Another Decade」をgallery 176で開催します。
裵陳姬(べ・ジンヒ)さんは、2023年2月に開催した、姜在求写真展「入隊前夜 -soldier」の際、gallery 176にお越しいただいています。姜在求(カン・ジェグ)さんの写真集も、mug から出版されています。
また、mug が企画・運営し、2023年4月に韓国・済州島で開催されたフォトフェア「Check in Hotel Photo 2023」に、gallery 176から、西川と友長が参加しました。2023年7月にタイ・バンコクで開催された写真展「What a Wonderful Day! After 10 Years」には、タイ在住のメンバー木村も会場を訪れ、裵陳姬(べ・ジンヒ)さんと交流しています。
今回は、バンコクでの展示をベースにアレンジして展示予定ですが、どのような展示になるか楽しみです。裵陳姬(べ・ジンヒ)さんも来日され、会期中にトークイベントを開催予定です。ぜひ、お越しください。
gallery 176 西川善康
作品説明
20年前、慣れないロンドンで私たちはお互いの日常の中でアイデンティティを共有した。やがてそれぞれの母国に戻って10年が経ち、再会して再び日常を共有した。さらに10年が流れた今、その記憶は残響のように現在に響き渡っている。「What a Wonderful Day! Echoes of Another Decade」は、前作「What a Wonderful Day! After 10 Years」に繋がるもう一つの出発点であり、未完の物語としての「プリクエル(前日譚)」と言える。
この新たな旅は、前作の最後に残した「I am still missing you」という言葉から始まる。この10年間、私は連絡が途絶えた当時の友人たちを探し続けた。ほとんどの友人の消息は知ることができたものの、日本人の友人とはまだ一人も再会を果たせずにいる。今回の展示は、まさに「まだ再会できていない友人たち」の国から始まる。この地から始める理由はただ一つ。いずれ彼らに再会できてこそ次の旅に進むことができるからである。
私はこの展示を通じて、誰かが私と私の日本人の友達とを繋げてくれることを心から願っている。また、私たちが再び会える日を待ち望みながら、過去から続く人生の道のりを記録し、過去と現在が交差する場として新たな文化交流と出逢いの可能性を切り拓きたい。これこそが「Unfinished Journeys — 終わらない旅」の意味である。
展示構成
準備中
会期中の作家在廊予定
作家 裵陳姬( べ・ジンヒ)さんの在廊予定は、決まり次第、こちらのページ、facebook、X(旧twitter)、Instagram等でお知らせします。
関連イベント
トークイベント
開催日時
2025年11月15日(土) 17:30〜19:00
*トーク終了後、オープニングパーティー開催
出席者
裵陳姬( べ・ジンヒ、展示作家)、姜美善(カン・ミソン、通訳)
参加費
無料
定員
15名(申し込み不要)
プロフィール
裵陳姬( べ・ジンヒ / 배진희 / Bae, Jinhee)
裵陳姬(べ・ジンヒ)は、弘益大学校で視覚デザインを専攻、同大学院で写真を専攻した後、英国に留学しGoldsmiths CollegeのMA Media & Imageを優秀な成績で修了。現在は弘益大学校の兼任教授を務めながら、写真専門出版社mugの代表を務めている。展示企画者、作家として多岐にわたる活動を展開している。
主に身近な日常を探求する長期プロジェクトの作品を手がけ、作家としてニューヨーク、東京、ロンドン、フィレンツェ、バンコクなどで個展を開催。展示企画者および出版社代表としては、2016年から2019年まで米国東部最大の写真フェスティバルである「Photoville New York」にて韓国パビリオンを企画し韓国写真を紹介したほか、「LA Photo Independent」、「Paris FotoFever」など海外フォトフェアにも参加している。2022年からは「A VIEW」ポートフォリオレビュープログラムと写真フェア「Check-in Photo」をgallery the Cと共同で主催している。2024年には、第24回平遥国際写真芸術祭で「SU[PE]R-REAL」をテーマに韓国作家展を企画、第18回全州国際写真祭のテーマ展企画を担当した。
mug(韓国・ソウル)
mugは、「集うこと」の大切さを重視する、写真に特化した出版社です。2008年1月に設立されて以来、出版エージェンシーとして活動し、アーティスト同士の交流の機会を生み出しながら、写真家が国際的に活動を広げることを積極的に支援してきました。これまでに、理論書7冊、アートブック29冊、エッセイ集10冊を出版しています。
2009年、ソウル・アーツ・センターのアートキューブで開催された「Temporary Installation, Playground for All Artists」を皮切りに、mugは継続的に展覧会や出版プロジェクトに取り組んできました。2011年には、自己プロモーションのためのブックメイキング・プロジェクト「Hello, Everyone!」を立ち上げ、2012年7月にはKT&Gサンサンマダンで開催された「About Books」に参加しました。
その後の主なプロジェクトとしては、2014年12月に仁寺洞(インサドン)のマル・スペースで行われた「Third Floor Wall: Art Collaboration Project」、さらに2015年にはソウル市教育庁や韓国工芸デザイン文化振興院と協働し、中学校を対象とした「The Wall of History: Oryu Middle School」など、教育・デザイン分野とのコラボレーションにも取り組んでいます。
2016年以降は国際的な活動を本格化させ、「PHOTOVILLE NEW YORK(2016–2019)」「FOTO FEVER PARIS(2018–2019)」「PHOTO INDEPENDENT LA(2018–2019)」といった主要な写真フェアや展覧会に参加してきました。また、「Brighton Photo Biennial Photobook Show」「Athens Photo Festival」「Toronto Art Book Fair」「Acid Free Fair」などでもフォトブックを発表しています。
豊富な経験をもとに、mugは現代韓国写真を世界に紹介することに注力しており、展覧会やフェアを通して韓国写真を国際的な観客に届けると同時に、海外で出版された韓国のフォトブックを国内にも流通させています。さらに、教育プログラムやセミナーを通じて写真表現の基盤を強化し、学際的なコラボレーションを促進することで、写真の可能性を広げる活動を続けています。
現在、mugはGallery The Cと協働し、新進写真家を紹介するプロモーションプログラム「A VIEW」や、2023年・2024年に済州、2025年にソウルで開催されるホテルを会場としたフォトフェア「Check-in Photo Fair」を企画・運営しています。
gallery the C(韓国・ソウル)
gallery the Cは、現代ビジュアルアートにおける多様な実践を支援し、実験的な創作活動のプラットフォームとなることを目指して、2023年に設立されました。
絵画、写真、インスタレーション、映像、新しいメディアなどを包含し、ジャンルの境界を越えて、アーティストが自らの言語で制作活動を行える環境を育んでいます。観客との対話を通じて、アートの感覚的・社会的な広がりを拡張していくことを目指しています。
また、展覧会にとどまらず、フォトフェアやインディペンデント出版プロジェクト、ワークショップ、アーティストトークなど、多様なプログラムを通じて現代アートの流れに積極的に関わり続けています。