gallery 176の感染防止対策に関して

 

 写真展を開催するにあたって、gallery 176では、これまでお客様をはじめ、展示作家、ギャラリー運営関係者の健康に配慮し感染防止対策を行って参りました。

 この度、2023年5月8日に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について、5類感染症に位置付けられることとなりました。これにより、今までご来館時にお願いをしていたマスクの着用、手指消毒などについては、来場される方の任意での実施と変更をさせていただきます。また来場時のご連絡先の記入についても任意とさせていただきます。

 ギャラリーでは、引き続き定期的な消毒などを継続し、よりよい環境でのギャラリー運営を心がけていきます。

 これまでの様々なご協力ありがとうございました。これからの写真世界をお互いに楽しんで行きましょう。今後ともgallery 176をよろしくお願い致します。

 2023年6月1日

gallery 176

東博章写真展「随に」(まにまに)

2023.06.02東博章写真展「随に」gallery1762023.06.02東博章写真展「随に」gallery1762023.06.02東博章写真展「随に」gallery1762023.06.02東博章写真展「随に」gallery176

展覧会概要

タイトル:「随に」

作家名:東博章

会場

gallery 176(ギャラリー イナロク)

大阪府豊中市服部元町1-6-1/阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分

会期

2023年6月2日(金)〜6月11日(日) *会期の最終日の曜日が通常と異なります

休廊日

6月5日(月)〜8日(木) *休廊日の曜日が通常と異なります/金土日のみ開催

開廊時間

13:00〜19:00

企画

gallery 176 松原豊

展示概要

2023年6月 東博章写真展「随に(まにまに)」を開催します。

東さんは三重県伊賀市に在住する写真家です。2022年、松原がインタビューを担当していた三重県伊勢市にある月兎舎から発行されている大人のローカル誌NAGI88/2022年春号に連載されているMonochromeというコーナーで紹介しています。私が東さんに出会ったのは写真集になっている「村の記憶」のシリーズを4×5インチの大型カメラを使用して集落のお祭りを撮影しているときでした。東さんから「私も大型カメラで撮影しているんですよ。」と声をかけてもらっていたことが、最近になって東さんと話していて発覚した経緯があります。もともとカラーポジフィルムによる風景写真で本の表紙を担当したり、数々の賞に入選したり実績のある方なのですが、白黒写真と出会ったことから制作の軸が大きく変化します。自宅に暗室を制作、8×10インチの大型フィルムのプリントの為の引伸し機の自作、プリント制作と銀塩写真の世界にどっぷりと浸かっていくことになります。また、家業の仕事の延長線で展示用の額も制作。写真機とフィルムと印画紙以外は全部自分自身で制作するという非常に希有な存在の方です。もともと生まれも育ちも現在の場所に在住している東さん。「村」という場所での生活は移住者である私の先輩にあたるわけです。そんな東さんが在住者として見てきた世界を、大判カメラとオーソドックスな銀塩印画紙によるコンタクトプリント(密着焼き、べた焼きとも呼ばれたりします)で展示します。白黒の印画紙に細密描写された現在の「村」の姿を堪能いただければと思います。2023年2月に三重県のgallery0369で展示した作品を今回大阪ではじめての作品展という形でお届けさせてもらいます。※今回の展示は2023年2月に私が三重県津市美里町で畝井しているgallery0369で展示した作品を今回大阪ではじめての作品展という形でお届けさせてもらいます。

本展企画担当:gallery 176 松原豊

作品説明

なぜ煌めいて見えるのだろうか?。
何が存在するのだろうか?

今日もぶらりと近所に出かける。眺めるだけのパトロール。
ぽつりぽつりと空き家も増えてはきたけれど、急激になにか変化したわけではない。
徐々に農業や林業で生計を立てる家庭が少なくなったり、高齢化する中で、耕作されない田畑や利用されることがなくなった林道が増えたりと手入れが満足になされない場所も増えてきた。
木工や稲作に携わる者として、その変遷が少し残念に思うこともあるけれど、眺めては受け入れることが日常だ。

 私が暮らす田舎の風景は、願いや思いとは無関係に時の流れに任されて変化してきた。
しかし、パトロールの中で立ち止まってしまうほどの煌めきに出会う瞬間がある。

放棄されたり、放置されたりしている場所ではあるけれど、時間の経過の中で静かに蓄積されたエネルギーのような、息遣いのような存在を感じる瞬間がある。

時のまにまに現れては消えるその存在をフィルムに記録しようと試みた。

文:東博章

展示構成

大型カメラ8×10で撮影したモノクロームのコンタクトプリント(ゼラチンシルバープリント)作品25点(予定)

 

会期中の作家在廊予定

作者は会期中全日在廊予定です。変更がある場合は、Facebook、Twitterでお知らせします。

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黄弘川写真展「客家ソナタ」

 

展覧会概要

1839當代藝廊(台湾)×gallery 176(日本)交流展 in 大阪

タイトル:「客家ソナタ」

作家名:黄 弘川

会場

gallery 176(ギャラリー イナロク)

大阪府豊中市服部元町1-6-1/阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分

会期

2023年6月16日(金)〜6月27日(火)

休廊日

6月21日(水)、22日(木)

開廊時間

13:00〜19:00

企画

gallery 176、1839當代藝廊

キュレーション

邱奕堅(1839當代藝廊)

展示概要

 1839當代藝廊(台湾)× gallery 176 交流展として、gallery 176にて、香港出身台湾在住の作家黄弘川(ウォン・ウァン・チュン)さんの写真展「客家ソナタ」を開催します。

 コロナ禍前の2019年8月〜9月に、gallery 176で台湾作家による最初の交流展を開催し、今回は2回目の交流展となります。2023年5月〜6月には、台湾・台北の1839當代藝廊にて、gallery 176の作家の写真展を開催しています。また、2023年年末または2024年年明けに、同じく台湾の作家 陳伯義さんの写真展「石人」も開催を予定しています。

 6月17日(土)には、作家 黄弘川さんと、本展キュレーターの邱奕堅さん(1839當代藝廊オーナー)をお迎えして、トークイベントを開催します。お時間ありましたら、ぜひお立ち寄りください。

作品説明

 長期に渡り撮り続けられている本シリーズのテーマは、“移動する民族”と言われる「客家」の人々の現実感と郷愁感である。「客家」は、中国大陸南部の広東省、福建省、江西省などへ北部から移住した人々がつくった独特の生活様式を持つコミュニティであり、土着民からは“外来の人”として差別の対象となった。しかし彼らは反骨心や自立心が強く、太平天国の乱を率いた洪秀全、辛亥革命の孫文、現代中国の最初の実力者となった鄧小平等の革命家や革新者を多数輩出している。

 客家はもともとは華北(中国北部)をモンゴルなどの北方系遊牧民族に征服された北宋時代に南へ移住した漢民族の子孫とされる。その言語である客家語は、現在の公用語である北京語が北方民族の影響で大きく変化してきたのに対し、古い中国語の発音を正確に残す。円形土楼と呼ばれる独自の集団住居に住み、団結心が強く、教育熱心で、行動力に富み、海峡を超えて台湾にも多数の人々が移り住み、あちこちに客家集落を形成してきた。

 「客家ソナタ」の撮影地である北埔は台湾の客家移住地として最大規模の地域であり、写真家は8年近く継続して客家の生活と住人たちを凝視してきた。特に客家の人々の儀礼や葬儀に惹きつけられ、そのプロセスを丹念に撮影している。

 「ここで暮らすようになり、私は週に一度は必ず葬儀に出くわすようになり、たくさんの葬列を目撃してきた。死と生の力がぶつかり、混じり合い、新たな何かへ再生してゆく。目の前のものすべてが一度、崩壊し、再び立ち上がってゆくかのようなこの周期的循環は私の意識に沁みわたり、この独特の感覚と折り合いをつけるために写真撮影を始めた。私は人生の切り離された要素と要素の間の隠された関係を見出すかのようにして撮影を続けている。」

 今なお古くからの習慣や伝統を守り続ける客家の人々の日常と現実を、自ら“外来の人”として写真家は匂い立つような、力漲るスタイルで記録している。

伊藤俊治(美術史家/東京藝術大学名誉教授)

展示構成

調整中

 

会期中の作家在廊予定

作家黄さんは、6月16日(金)、17日(土)に在廊予定です。変更がある場合は、こちらのページ、facebook、twitter、Instagram等でお知らせします。

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