展覧会概要

タイトル:「除虫菊:蚊虻牛羊(ぶんぼうぎゅうよう)を走らす」

The Killer Chrysanthemum: Mosquitoes and horseflies can make even cattle run

作家名: アンドレア・パラシュティ(共同制作 ダニエル・ポヴォヴィック)

Andrea Palasti in collaboration with Daniel Popović

会場

gallery 176(ギャラリー イナロク)

大阪府豊中市服部元町1-6-1/阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分

会期

2026年1月16日(金)〜2月1日(日) *通常と会期最終日の曜日が異なります

休廊日

1月19日(月)〜22日(木)、26日(月)〜29日(水) *通常と休廊日が異なります(金土日のみ開催)

開廊時間

13:00〜19:00

企画

gallery 176 西川善康・友長勇介

協力

EU・ジャパンフェスト日本委員会、菊田樹子

展示概要

 当展では、セルビアのアーティスト、アンドレア・パラシュティ(Andrea Palasti)が、2022年に大阪府で滞在制作した作品を展示します。

 パラシュティはセルビアと日本との繋がりを調べる中で、除虫菊の一種である「シロバナムシヨケギク」とその複雑な歴史を知ることになります。一見地味なこの小さな白い花が、ダルマチア(アドリア海沿岸地域一帯)で栽培されながら、なぜ日本に渡り「蚊取り線香」の原料になったのか、どのようにして19世紀に世界的な重要性を獲得したのか――パラシュティは、美術史家、詩人、アーティスト、科学者らなどとの対話を通して、その謎に迫りました。作品は長期間にわたる一大プロジェクトとなり、自然科学、社会科学、人文科学、芸術の分野を横断し、植物学者、生態学者、歴史家、人類学者、政治家、アーティスト、作家、花を栽培する地域の人びと、さらには昆虫、他の植物、土、太陽を巻き込みながら、この花を巡る物語を紡ぎ出すべく現在も進行中です。

 「蚊虻牛羊を走らす」という諺は、小さな存在であっても大きな出来事を引き起こし得ることを示します。今回の展示では「シロバナムシヨケギク」が、人間、そして植物や昆虫など多様な生命と交錯してきた軌跡を、生態系や経済から芸術・科学・文化などの視点から考察した作品で構成します。

展示構成

インクジェットプリント 23点、映像作品 1点

会期中の作家在廊予定

作家 パラシュティさんの在廊予定は、調整中です。決まり次第、こちらのページ、facebook、X(旧twitter)、Instagram等でお知らせします。

関連イベント

ギャラリートーク

開催日時

2026年1月18日(日) 15:30〜16:30

*トーク終了後、レセプション(オープニングパーティー)を行います

出席者

アンドレア・パラシュティ、渡邉耕一(写真家)

参加費

無料(申し込み不要)

プロフィール

アンドレア・パラシュティ(Andrea Palasti) 

 1984年、ノヴィ・サド/セルビア生まれ、同地在住。ヴィジュアルアーティスト、国立ノヴィ・サド大学芸術アカデミー准教授。

 ノヴィ・サド大学芸術アカデミーで写真学を学んだ後、2015年にベオグラード芸術大学において芸術・メディア理論の博士号を取得した。

 2014年より、写真研究者・ジャーナリストのダニエル・ポヴォヴィッチ(1978年、トロント/カナダ生まれ)と共同でリサーチ・ベースド・アート(調査、分析などの研究を基盤に制作されるアート作品)のプロジェクトに取り組む。彼らは、さまざまな機関や団体と共に、公式の歴史や既知の知識の中に隠された、見えざる物語を探求し、アート作品として視覚化することを試みている。

 これまでに、ロンドン王立建築家協会(RIBA)、ロンドン動物学会(ZSL)、ベルリン連邦公文書館(Bundesarchiv)、コブレンツワシントンD.C. ホロコースト記念博物館、ロンドン・ウィーナー図書館、ウィーン自然史博物館、ウィーン大学動物学コレクション、シェーンブルン動物園、大阪・金鳥研究所、京都大学博物館植物標本館、国立科学技術博物館などと協働してきた。

webサイト

https://andreapalasti.com/

今回の展示のプロジェクト紹介ページ(英語)