展覧会概要

タイトル:「銭湯 相生湯」

作家名:山下 豊

会場

gallery 176(ギャラリー イナロク)

大阪府豊中市服部元町1-6-1/阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分

会期

2025年3月7日(金)〜3月30日(日) *通常と会期最終日の曜日が異なります

休廊日

3月10日(月)〜13日(木) 、17日(月)〜22日(土) 、24日(月)〜28日(木)

*通常と休廊日が異なります

開廊時間

*通常と開廊時間が異なります
金曜日は20:00まで延長、土日は11:00からオープン!

3月7日(金) 14日(金) 13:00〜20:00

3月8日(土) 9日(日) 11:00〜19:00

3月15日(土) 16日(日) 11:00~19:00

*会期延長が決定しました!

3月23日(日)13:00〜19:00

3月29日(土)13:00〜19:00

3月30日(日)13:00〜19:00

企画

gallery 176 山下豊

作品説明

 亡き父の故郷に帰るたびに気になっていた建物がある。銭湯相生湯とその上にある喫茶モカ。

 土佐清水市に移住して、知り合いが増えるなかで、銭湯相生湯のことを聞いてみると、「浴槽が浴室の真ん中にあって、女湯の浴槽の形が変わっていた」「男の脱衣場には、船の名前が書いてある石鹸箱が、たくさん棚に並んでいた」老若男女問わず銭湯でのたくさんの思い出話を聞くことができた。

 すでに閉湯していた相生湯をどうしても見たくなった私は、当時、営業していた喫茶モカを訪れ、銭湯の中を見せてもらうように依頼した。中に入らせてもらうと、ほとんどの物が3年前に閉湯した状態で残されていて、思い出話以外に溢れる魅力的な空気感が広がっていた。女湯は、何処か華やかで優しい雰囲気が漂い、反対に男湯は、武骨な漁師がいる漁船の中のような空間が広がっていた。私は迷うことなく撮影の依頼とその前に掃除をすることを申し込んだ。

 掃除は1週間の予定で、目に見えるところだけを綺麗にするつもりでいた。しかし、3年間積もった埃は、部屋の隅々に見過ごせないほど積もっていて、掃除が終わるまで約1ヶ月の時間を要した。

 一人で掃除している姿を、長年番台で、銭湯を切り盛りしていたお母さんが、毎日、缶コーヒーを差し入れしてくれる度に驚きの目で私を見ていた。お母さんは、気を遣って掃除の手伝いを申し出てくれたが、私は、ありがたく思いつつも、お母さんのお手伝いの申し出をお断りした。

 その理由は、私が、この銭湯を一度も利用したことがなく、どこに何があるのか全く知らなかったので、掃除をすることで、相生湯の90年近い歴史を私自身に刻み込もうと考えていたからだ。

 しかし、脱衣場や浴室に飾れられたドライフラワーを水洗いした後、私では飾り付けが上手く出来なかったので、全てお母さんに飾り付けをしてもらった。

 私はこの撮影を通じて、銭湯相生湯の記録と利用者の記憶、そして土佐清水の歴史がここにあると考え記録することに努めた。

 しかし撮影してから2年後、火災により相生湯とモカは消失し、その姿を見ることはできない。

展示構成

準備中

 

会期中の作家在廊予定

作家山下は、全日在廊予定です。在廊予定に変更がありましたら、こちらのページ、facebook、X(旧twitter)、Instagram等でお知らせします。

関連イベント|トークイベント

出席者
山下 豊(写真家)
開催日時

2025年3月8日(土) 17:30〜19:00

参加費

無料

定員

15名

プロフィール

山下 豊(やました ゆたか)

gallery 176 運営メンバー

≫プロフィールは「運営メンバー紹介:山下豊」をご覧ください。

webサイト

https://yutakayamashita.wixsite.com/