展覧会概要

タイトル:「PORTRAITS」

作家名:鵜川 真由子

会場

gallery 176(ギャラリー イナロク)

大阪府豊中市服部元町1-6-1

阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分

会期

2025年10月31日(金)~11月11日(火)

休廊日

11月5日(水)、6日(木)

開廊時間

13:00~19:00

企画

gallery 176  齋藤 広幸

 

展示概要

鵜川真由子による「PORTRAITS」をご紹介します。本作は2023年に東京・Place Mで発表され、大阪では今回が初めての展示となります。

 鵜川さんはコロナ禍を機に海辺へ移り住み、日々の暮らしを写真で記録してきました。なかでも特徴的なのが、ビーチクリーン活動をきっかけに生まれたシリーズです。砂浜に打ち上げられた日用品を大判カメラを用いて一つひとつを肖像のように撮影し、暗室でプリントを行っています。日常に潜む小さな物語を、ぜひご覧ください。

gallery 176  齋藤 広幸

作品説明

数年前に茅ヶ崎に引っ越して、 海から徒歩数分の場所で暮らしている。

 私はそれなりに都会で生まれ育ったため生活の中に大自然が存在するというのはとても新鮮であり、 驚きの連続でもありました。

 引っ越してすぐ、たまたま近くに住んでいた友人に誘われてビーチクリーン活動を始めました。流れ着く海洋ゴミのほとんどは私たちの生活から生まれて川を下って海へと流れ出た物だそうで、砂浜には波跡に沿って様々な日用品が転がっています。どれも取るに足らない物だけど、ほんの束の間、それらは誰かの暮らしの一部でした。

 今ではゴミと呼ばれるようになった物たちから漂う人間の残り香に惹かれ、私は部屋の片隅で写真を撮り始めました。写真愛好家だった父から譲り受けた4×5のリンホフを使ったのは、“ゴミ”たちの佇まいを往年の肖像写真のように残そうと思ったからです。そしてカラーフィルムで撮って暗室で(自分で)プリントをするまでの作業の過程が、形を変えながら長い時間をかけて海岸にたどり着いたゴミたちの旅路と重なるようにも思います。

 ビーチクリーン自体は清掃の後に仲間とランチをしたりおしゃべりをするのが楽しくて続けていたようなものですが、 そのくらいの気軽さでつき合えるほど身近な問題でもあります。 環境の問題は、私たち人間の問題でもあると改めて思いました。

 

展示構成

Type-Cプリント 18点

 

会期中の作家在廊予定

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関連イベント

詳細が決まり次第、ご案内します。

プロフィール

鵜川 真由子(うかわ まゆこ)

⼤阪府出⾝。広告や雑誌など商業写真の分野でポートレイト撮影を中⼼に活動する他、レビュアーや審査員も務める。またパーソナルワークとして都市と⼈との関わりに着⽬し作品制作を続けている。

 Webサイト:https://www.m-ukawa.com/

主な展示

「Rhapsody in Blue」キヤノンギャラリー銀座・梅田(2017年)
「LAUNDROMAT」富士フイルムフォトサロン東京・大阪(2021年)
「WONDERLAUND」入江泰吉記念奈良市写真美術館(2022年)
「PORTRAITS」Place M(2023年)
「海辺のカノン」ふげん社(2025年)
ほか多数

写真集

『WONDERLAUND』私家版(2021年)
『PORTRAITS』私家版(2023年)
『海辺のカノン』Case Publishing(2024年)