展覧会概要
タイトル:gallery 176 再開企画「176 reborn」
会期
2016年9月17日(土)〜9月25日(日)
休廊日
9月21日(水)
開廊時間
平日 13:00〜19:00、土曜 11:00〜19:00、日曜祝日 11:00〜17:00
内容
gallery 176 再開最初の展覧会は、運営メンバーによるグループ展です。
出展者(運営メンバー)
北田 祥喜、木村 準、杉 あつよ、友長 勇介、西川 善康、布垣 昌邦、松原 豊、山下 豊
9月24日(土) の開廊時間について
9月24日(土)は有料イベント開催のため、13:30~17:30はイベント参加者以外の方は入廊することが出来ません。大変申し訳ございませんが、作品を鑑賞される場合は、11:00〜13:30、または17:30〜19:00にお越しください。
当日は、13:30に一旦ギャラリーをクローズし、13:50から有料イベントの受付・入場を開始します。
17:30〜18:30は、「176 reborn パーティ」を開催します。参加申し込み不要で無料のパーティーですので、ぜひご参加ください。
関連イベント「日本の自主ギャラリー」
開催日
2016年9月24日(土)
第一部 トークショー
14:00〜15:30
「日本の自主ギャラリーが世界から注目されている理由」
講義:タカザワケンジ氏(写真評論家・ライター)
第二部 キックオフ企画「176reborn」
16:00〜17:30
タカザワさんを囲んで公開ミーティング
176 reborn パーティー
17:30〜18:30
料金
一部・二部通しで 1,000円、パーティーのみ参加の場合は無料
申し込み方法
上記フォームから送信ができない場合は、info@null176.photos 宛に、お名前・参加人数・ご連絡先(お電話番号・メールアドレス)をご連絡ください。
タカザワケンジ プロフィール
写真評論家・ライター
東京造形大学
東京綜合写真専門学校
東京ビジュアルアーツ非常勤講師
1968年群馬県生まれ。「アサヒカメラ」「IMA」「Phat PHOTO」などにインタビュー、評論、ルポを寄稿。
大学、専門学校などで、写真史、写真作家論の講義、作品講評を行う。
関西では、年に一度、尼崎でAMA・BAWでのレクチャーを2013年から行っている。
会期中のメンバーの在廊予定
17日 (土) |
18日 (日) |
19日 (祝) |
20日 (火) |
21日 (水) |
22日 (祝) |
23日 (金) |
24日 (土) |
25日 (日) |
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北田 | 〇 | 〇 |
休 |
〇 | |||||
木村 | 〇 | ||||||||
杉 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
友長 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
西川 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
布垣 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||||
松原 | 〇 | 〇 | |||||||
山下 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
*在廊予定は変更になる場合があります。当日の在廊メンバーは、Facebookのgallery 176のページでお知らせする予定です。
展示作品紹介
北田 祥喜「和歌山ブルース」
生後直ぐ和歌山を離れ、父親の転勤で大学生になるまで日本を点々とする。
大人になり体験出来なかった故郷、和歌山の風景・人物・町並みを撮り歩く。
そこに映る風景「和歌山ブルース」は、私の虚構の故郷である。
木村 準「Candid2.0」
一方向だけでなく、その反対側もほぼ同時に写し、対比する事で見える新たな Candid
杉 あつよ「路上観察 メキシコ偏」
Somos hermanos del alumno primario. Nos gustan dibujos animados japoneses.
友長 勇介「北京」
北京の喧騒な街中を、カメラを手に、気になるものを片っ端から撮影した、私が見た北京の風景です。
西川 善康「stones」
—そこかしこに、凛とした存在感を示す「石」
— 石や木々に寄り添い、交わり合う「苔」
— 年月を経て育ち、朽ちていく「樹々」
庭園素材それぞれの立ち振る舞いを、静かに切り取っています。
布垣 昌邦「洛中洛外観察日記」
日々京都の街を日記を付けるように歩き続けながら「この瞬間止めたら面白い写真になるのでは」と思う瞬間シャッターを切っています。視点としては、自分の面白いと思う笑いを軸とする写真です。求めているのは客観的で被写体との距離を突き放し単純な写真としての面白さかもしれません。それは笑いのあるフォルムであったり動きで「この人ここで何をしているのか?」と疑問を感じた時、反応します。軸にしている笑いと京都の街の日常的風景の中で、少し笑える空間を創り続け日記を綴っていきたいです。
松原 豊「三重の銭湯(2014@三重県松阪市春日温泉)」
地方在住者である私はそんなに遠いところに行かなくても魅惑的な光景に出会うことができる。その一つに銭湯という存在がある。近年随分と高齢化や老朽化などにより全国的に営業を止めて行く銭湯が多いとよく耳にするようになった。その傾向は三重県でも同じで随分営業銭湯の数が減ってきている。現役の銭湯という場所には公的な空間と私的な空間の織り混ざった不思議な空気感が漂っている。施設が古くても、新しくてもそれは私にとっては刺激的な被写体である。「懐かしさ」や「古めかしさ」というキーワードはもちろん撮影していく上で一般的には大事なことかもしれないが、それ以上に現役銭湯の持っている「人の気配」や「生きてるそのまんまの銭湯の姿」「使い続けられる空間の中に潜む美しさ」そのようなことを写真に忠実に記録したい、と感じている。
銭湯を撮影したあとにひとっ風呂浴びる時間もまた至福の時である。止められない。
(4×5インチ大型カメラ、ネガカラーフィルム使用)
山下 豊「軍艦アパート」
高いビルやマンションが建ち並ぶ景色の中から、その住宅は突然その姿を見せる、目の前にそびえ建つ建物とそこに漂う雰囲気は、圧倒的な威圧感とノスタルジック感を綯い交ぜにした独特の空気が漂っていて、何かに誘われるように私は、この住宅に通い始めた。
大阪市のほぼ中心部に位置するこの住宅は、大阪市が威信をかけ昭和5年から7年にかけてスラム化した不良住宅(長屋)の改良を目的に浪速区の3箇所に鉄筋コンクリート3階建ての超モダン住宅を建設した。当時の間取りは、風呂はないが、3畳と6畳と台所があり、当時、集合住宅では珍しかった水洗トイレが付いていた。この時代、日本各地でこのような集合住宅が建設されたが、現存する公営住宅としては、日本最古の住宅で、悠然とした白く輝くこの住宅を、当時の浪速っ子は、憧れの的で見ていた。
「軍艦アパート」の愛称は、台所に備え付けられていたかまどから出る煙を出す為に屋上に突き出た煙突と、住民が無秩序に「出し屋」と呼ばれる増・改築を重ねた住宅の形から当時の象徴であった「軍艦」とだぶらせて付けられたと言われている。
建築から70年以上の時間の中で、住宅は、元あった姿から各住民の住みやすいように変化し、増殖し続ける。しかし、住宅全体は、それが当たり前のように暗黙の了解のもと1つのコミュニティーとして成り立っている。そんな世界がここにあり、それがたまらなく私の心を虜にする。
私は、この住宅の撮影から昭和初期に建てられた建物の記録と平成という時代に住んでいる住人の生活の記録を、人を極力撮影せずにそこにあるモノだけで、人の手垢を感じる事ができる写真が、撮影できるよう心掛けている。