展覧会概要
タイトル:「input x output 2」
作家名:友長 勇介、西川 善康
会場
大阪府豊中市服部元町1-6-1/阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分
会期
2024年3月9日(土)〜3月31日(日) *通常と会期初日・最終日の曜日が異なります
休廊日
月曜〜金曜 *休廊日が通常とは異なります(土曜、日曜のみの開催)
開廊時間
13:00〜19:00
企画
gallery 176 友長勇介/西川善康
展示概要
2022年8月、9月にgallery 176で開催した友長勇介・西川善康写真展「input x output」は、2023年5月〜6月、台湾・台北での台北交流展「写真家5人|それぞれの視点、それぞれの世界」でも展示しており、大阪、台北、双方で好評を博しました。今回は、その続編となる、写真展「input x output 2」を開催します。
友長は、通常、モノクロフィルムで撮影し、暗室でプリント作業を行って作品を仕上げています。これに対し、西川は、デジタルカメラで撮影し、パソコンでRAW現像を行い、インクジェットプリンターでカラー作品を制作しています。
今回、この二人が撮影方法(input=入力)を入れ替え(eXchange=交換)、お互いが撮影したフィルム、データから、自分の解釈で作品を選び、自分なりの制作方法で作品を仕上げる(output=出力)試みを行います。友長がデジタルカメラで撮影したデータを西川が受け取り、インクジェットプリンターで作品を仕上げ、西川がフィルムカメラで撮影したモノクロフィルムを友長が受け取り、モノクロプリントとして作品を仕上げます。
果たして、出来上がった作品は、撮影者の意図したものに仕上がるのでしょうか。それとも、全く異なる作品として仕上がるのでしょうか。
展示構成
archival pigment print(インクジェットプリント)、ゼラチンシルバープリント、サイズ・点数ともに未定
会期中の作家在廊予定
作家友長は3月10日(日)、17日(日)、24日(日)、30日(土)、西川は3月9日(土)、16日(土)、23日(土)、31日(日)に在廊予定です。在廊予定に変更がある場合は、Facebook、X(旧Twitter)でお知らせします。*赤字部分は当初より予定が変更になっています。
*3月23日(土)は、都合により、16時ごろからの開廊となります。お越しいただく予定の方はご注意ください。
作品コメント
input NISHIKAWA Yoshiyasu / output TOMONAGA Yusuke
output(プリント・展示構成) 友長のコメント
西川さんの作品は、人がいい感じて風景に溶け込んでいる写真が多く、作品を見る時は、いつも人がどのように映り込んでいるかを注目しています。今回撮影したネガを見ると、西川さんの人が映り込んだ独特な世界がありました。私の場合は人をなるべく画面に入れずに撮影する事が多く、「私はこのように撮れないな」と思いながら、西川さんのネガを見ていました。
今回展示している作品は「西川さんなら選ばないけれども、私が気になる写真」という考えで写真を選んで展示しています。西川さんが選ばないであろう写真を展示する事で、本人がどのような感想を持たれるのか聞きたいと思います。また、今後自身の作品選びをする時に、今回私が選んだ写真を見て、何か少しでもいい影響を得る事ができ、写真家としての活動にプラスになってほしいと思っています。
あと光線引きの写真を何枚か展示していますが、なぜわざわざ光線引きの写真を選んでいるのか説明しないといけないのかも知れませんが、ただただいい写真だな、と思い選びました。
input(撮影) 西川のコメント
今回の撮影は、今年2024年1月から2月にかけて、以前住んでいた大阪市大正区や大阪城公園を中心に撮影しています。大正区の川沿いから見える鉄橋や大阪ドーム、小舟、小屋や、大坂城の石垣などが、友長さんの手で、黒く焼き込んだ、おどろおどろしい雰囲気に仕上がり、とても気に入っています。
セレクトされた作品には、光線が入り込んでいるカットが何枚か選ばれており、驚きました。自分が撮影時に意図していなかった、この世とあの世の境の風景の様な作品に仕上がっていました。フィルムでしか撮影出来ない作品を選ぶのは、普段からフィルムで撮影している友長さんならではだと思います。
その他、川(お堀)や橋、舟と行った、三途の川を連想させような作品を選び、自分では創り上げることのできない世界を友長さん構成しており、搬入時に、興味深く作品を見つめました。普段の自分とは違う作品を見ることができるのが、この企画の面白いところだと思います。
input TOMONAGA Yusuke / output NISHIKAWA Yoshiyasu
output(プリント・展示構成) 西川のコメント
友長さんの視点は、自分とは異なり、街をはうような感じで、狙った獲物を執拗に撮り続けています。今回は、昨年2023年10月に台湾で撮影した作品ですが、同時期に私も台湾で撮影していました。同じ街が異なった視点で撮られており、楽しみながら撮影データを見ていました。
友長さんは、デジカメ(GRIII)をモノクロで設定して撮影していましたが、RAWも同時に記録されていたので、カラーでRAW現像を行いプリントしました。自分が台湾で見ていた風景のイメージから、やや黄色味を帯びた暑い街の風景を創り上げています。また、用紙も、自分が台湾の写真で使っているものと同じものを使っています。
写真のセレクトは、自分が台湾の街を歩き回っているイメージでまとめています。前半のショーウィンドウに写り込んでいる作品や、通りを女の子二人が歩く作品、地下鉄の通路で唄っている人たちの作品が気に入っています。
input(撮影) 友長のコメント
西川さんがプリントした私が撮影した写真ですが、モノクロ設定で撮影したので、プリントもモノクロだと思っていました。しかし、カラープリントでの展示で少し驚きましたが、私の撮影した風景に合う色調を考えてプリントされており、満足しています。
今回展示している作品の中に、女の子2人が手を繋いで歩いている写真があります。今回台湾で撮影した写真の中でも、気に入っている1枚ですが、その写真を選んでもらえたのは嬉しいです。
プロフィール
友長 勇介(ともなが ゆうすけ)
gallery 176 運営メンバー
≫プロフィールは「運営メンバー紹介:友長勇介」をご覧ください。
西川 善康(にしかわ よしやす)
gallery 176 運営メンバー
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