村中修写真展「Still Lifes on slow life 2020-2022」

展覧会概要

タイトル:「Still Lifes on slow life 2020-2022」

作家名:村中 修

会場

gallery 176(ギャラリー イナロク)

大阪府豊中市服部元町1-6-1/阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分

会期

2022年6月17日(金)〜6月28日(火)

休廊日

6月22日(水)、23日(木)

開廊時間

13:00〜19:00

企画

gallery 176

開催概要

2020年にビジュアルアーツ大阪の学校長を退任された村中修(むらなかおさむ)氏のgallery 176企画展「Still Lifes on slow life 2020-2022」。

長年に亘って写真教育の現場に立ち、多くの作家やフォトグラファーを送り出してきた氏の「今」を捉えた展覧会です。

作品説明

 2020年3月に40年務めた学校を退職した。校長として多いときは月に二度、三度と東京に出張し、毎日朝9時に出勤し、夜9時に退社するような生活から、いきなり「Slow Life」になった。そしてそれは奇しくもコロナの感染による「新しい生活」と共に始まった。

 時間はできたが、コロナで旅行に行くことはもちろん、出歩くこともさえも制限された。そこでステイホームでも撮影できる「Still Life(静物写真)」の撮影を始めることになった。今まで学校で使っていたような高級な機材や充実した設備はないが、幸い最小限の機材と自然光の入る部屋があった。手元にあった「もの(被写体)」に加えて、新たにインスピレーションを喚起してくれる「もの」を捜した。そして「もの」が集まると部屋にセットを組み、あるいは窓からの光を使い撮影した。今回ギャラリー176のご理解を得て、2年間の「Slow Life」で制作した「Souvenir」、「flowers」、「Window Light」、「Red line」と言う四つのStill Lifeのシリーズを展示させていただくことになった。

「Souvenir」:記憶をテーマにした従来からのコンストラクテッドな作品「Recollection」シリーズからの発展的継続。日記をイメージして紙の上に被写体を置き、砂やホコリなどで時間を表現した。

「flowers」:敬愛する写真家アーヴィング・ペンの名作「flowers」へのオマージュ。白の背景に生命としての花を象徴的にではなく植物図鑑のように即物的に写し込むことを考えた。

「Window Light」:窓からの光で撮影したシリーズ。時間経過で光の方向が変わり、色も変化する。変化する光をアクリルのプリズムや立体で表現し、刻を感じる古びたものと組み合わせた。

「Red line」:構成要素として画面に赤い線を入れ込むことで生まれる異化作用を狙った。古くから持っていたアイデアだったが、赤い線だけを残してモノクロ化できたのはデジタル時代だからこそ可能になった。

展示構成

インクジェットプリント 22点 額装(予定)

 

会期中の作家在廊予定

作家在廊予定日 

6月17日・18日・19日・21日・24日・25日・26日・27日・28日

尚、急な変更がある場合などはSNS等でお知らせいたします。

gallery 176の感染防止対策に関して

*ご来廊の際は、「gallery 176の感染防止対策に関して」をご一読ください。

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写真集を見る会 ~家族写真の名作写真集を楽しむ~

イベント:写真集を見る会 ~家族写真の名作写真集を楽しむ~

*今回はイベントのため、写真の展示はありません。

会場

gallery 176(ギャラリー イナロク)
大阪府豊中市服部元町1-6-1/阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分

開催日

2022年6月11日(土)

開催時間

14:00〜16:00

企画

gallery 176 友長勇介

開催内容

 写真集をまだ買ったことがない方、また、写真作品を実際に制作されている方にも参考になる名作写真集を、20年以上も書店で写真集を担当してきた講師が、家族写真をテーマにじっくりとご紹介いたします。すでに絶版になってしまった写真集もご用意し、当日は実物を一緒に見ながらどのようにに写真集を楽しんだらよいのかをレクチャーいたします。

 普段、写真集やアートブックになじみのない方も、写真集を見る楽しさやすばらしさを体験してみませんか。ご希望の方には、無料で貸し出しもいたします。お気軽にご参加ください。

参加費

1,000円(税込)

*無料貸し出し有り(1冊のみに限らせていただきます)

定員

10名

講師

濱崎 崇

申込み方法

info@null176.photos 宛に、件名を「写真集を見る会 友長宛」として、本文に参加者氏名、連絡先電話番号をご記入の上、お送りください。

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坂本陽写真展「BEAM」

展覧会概要

TOTEM POLE PHOTO GALLERY × gallery 176 交流展

タイトル:「BEAM」

作家名:坂本 陽

会場

gallery 176(ギャラリー イナロク)

大阪府豊中市服部元町1-6-1/阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分

会期

2022年7月1日(金)〜7月12日(火)

休廊日

7月6日(水)、7日(木)

開廊時間

13:00〜19:00

企画

gallery 176 坂東正沙子

展示概要

 TOTEM POLE PHOTO GALLERY × gallery 176交流展企画第五弾を開催します。

 今回はTOTEM POLE PHOTO GALLERYの運営メンバーである坂本陽さんをお招きし、2019年以降の作品「反抗の輪郭」、「Telescope」、「BEAM」、「METEOR」からセレクトした写真を展示して頂きます。また11月にはgallery 176運営メンバーの坂東正沙子がTOTEM POLE PHOTO GALLERYにて展示を予定しております。

 坂本さんとはニコンサロンでの展示で初めてお会いしましたが、以前からSNSやWEBなどでお互いの写真を見知っていました。どこか色気があり、ドラマティックな光景、儚い情景を逃さず捕まえる美的感覚に私は惹かれていました。彼女の死生観が反映されたその「瞬き」は存在の尊さを私達へ照らしているようです。光と闇のコントラストが生む鮮烈なイメージと対象に寄り添う慈愛の視線は、まさに生への賛美であり、それが彼女の写真の正体ではないかと私は思います。バンド活動をしている仲間と過ごした時間がロックな精神を育んだのか、まるで本能のように生のエネルギーに呼応しています。身近にあった音楽と写真とが彼女の中でひとつになり、眺めているとその場の空気を奏でた楽曲を聴いているように感じる程、メロディアスな写真を紡いで魅せてくれています。

 大阪での貴重な展示となりますので、ぜひこの機会にご覧ください。 

gallery 176 坂東正沙子

作品説明

写真を撮る時にはいつも光の様なものを探してしまうと思っていたけれど、影がないと光は認識できないので光を探しているのか、美しい影を探しているのか本当のところは解らない。

虫が街灯に集まるのは何故だろうと調べたら、正確には光に集まろうとしている訳ではなく、本来は月の光を背に暗闇の中を平行に飛ぶ性質があるので、 外灯などの点光源には旋回して近づいてしまうとの事だった。

光を目指しているわけではなく、光を背にして暗闇を飛びたいらしい。

目指す方向になにも見えなくても、光の気配をどこかに感じれたら、暗闇の中も怖がらずに進める。

坂本 陽

展示構成

インクジェットプリント、約40点予定

 

会期中の作家在廊予定

作家坂本さんの在廊予定は7月1〜3日、10日〜12日です。

変更があった場合はこちらのページ、facebook、twitter、Instagram等でお知らせします。

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前川朋子・宮脇慎太郎写真展「双眸 —四国より—」

展覧会概要

タイトル:「双眸 —四国より—」

作家名:前川 朋子、宮脇 慎太郎

会場

gallery 176(ギャラリー イナロク)

大阪府豊中市服部元町1-6-1/阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分

会期

2022年5月20日(金)〜5月29日(日) *会期最終日が通常と異なります

休廊日

5月25日(水)、26日(木)

開廊時間

13:00〜19:00

企画

gallery 176 木村孝

開催概要

私が生まれ故郷である四国で活動をはじめて7年になります。

前川さんとは、石川直樹さんが講師を務めるアーキペラゴ写真学校を通じて知りました。結婚を機に四国へと移り住み、自身の家族や身近な風景の撮影を続けていらっしゃいます。宮脇さんとは、四国で生まれ育ち、東京で写真を学び、そして郷里へ戻ってきて活動を行っているなど共通点が多く、必然的ともいえるように写真のこと、地方での活動のことなどを話すようになりました。

前川さんの、日常や家族を通じて自身とその世界を再発見するかのような視線。宮脇さんの、自身がいる場所への発見と礼賛の姿勢。四国での日々が、東京や都市に対するアンチテーゼとしてではなく「いま、ここ」の瞬間の堆積、「わたし」たちの価値観として存在していることを再認識させてくれます。

gallery 176 木村孝

作品説明

2015年から、徳島の風景と自分の娘を撮影し続けている。些細な日常の写真が、様々な感覚や記憶を想起させ、最も身近な他者である娘とわたしの、互いに異なる経験や記憶を結ぶプラットホームとなり、その経験と記憶を育てていく手がかりとなる不思議。今の集積である写真を見返し纏めるという試みの連続が、新たな発語の獲得に繋がりやがてそれらが呼び水となり、周縁の溢れた言葉の数々と共鳴し「ここにいる」という不確かな表明を揺れながらも照らしうると淡く願っている。

前川朋子

瀬戸内海の孤島にある、ハンセン病の隔離療養施設で没した詩人の蔵書。それを故郷に届けるという不思議な旅をしたのはもう6年前のこと。そこは四国の西の果て、宇和海。高松を出発した時の鼠色の空は一気に晴れ渡り、冬景色は菜の花の咲き乱れる春の風景へ。当時秘境と呼ばれた祖谷の写真集を作成するため、ひたすら四国の山に通っていた自分にとって、その最果ては全てが光の中にあるようだった。

宮脇慎太郎

展示構成

プリント 計30点程度

 

会期中の作家在廊予定

作家前川さんの在廊予定は、5月20日(金)、21日(土)、22日(日)、28日(土)、29日(日)です。作家宮脇さんの在廊予定は、5月20日(金)、24日(火)、27日(金)、28日(土)、29日(日)です。在廊予定に変更がある場合は、Facebook、Twitterでお知らせします。

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西川善康写真展「マチノニワ」

展覧会概要

タイトル:「マチノニワ」

作家名:西川 善康

会場

gallery 176(ギャラリー イナロク)

大阪府豊中市服部元町1-6-1/阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分

会期

2022年5月6日(金)〜5月17日(火)

休廊日

5月11日(水)、12日(木)

開廊時間

13:00〜19:00

企画

gallery 176 西川善康

展示概要

 私(西川)は大学では造園を学び、造園設計の仕事をしていました。その後、フィリピンに青年海外協力隊員として赴任し、帰国後、写真や映像、デザインの仕事をしています。

 これまで、自らの原点である造園、庭園に関連する作品「garden」、アジア(主にフィリピン、台湾)の人々の営みや風景をまとめた作品「DAVAO 1996-1999」「DAVAO 2019」「マチハニワ」などを発表しています。

 2021年5月に発表した「マチハニワ」(街は庭)は、緑あふれる台湾の街の光景を、人が無意識に創り上げた「庭園」と見立てた作品でした。今回は、日本の都市部の公園に着目し、「マチノニワ」(街の庭)と題し、作品を発表します。

作品説明

 「公園」は「public garden」を直訳したもので、明治初期にできた言葉と言われています。日本に最初の公園が出来たのも明治初期で、まだ150年足らずしか経っていません。元々が西欧文化である公園は、その後、日本人の文化、生活に馴染んでいったのでしょうか。「一般に開かれた庭園」である「公園」は、「街の庭」(マチノニワ)となっているのでしょうか。

 公園(都市公園)のうち、一番身近なものが「街区公園 *1参照」(以前は児童公園と呼ばれていました)です。都市部であれば、徒歩圏内に一つ二つは街区公園があります。多くは、広場やベンチ、屋根付きの簡易休憩所、ブランコ、すべり台、砂場などの遊具があります。

 しかし、公園(街区公園)の使われ方は、場所や使う人によって様々です。ファミリー向けの集合住宅が多いところでは、就学前のお子さんを遊ばせているのを見かけますが、オフィス街では、サラリーマンやタクシードライバーの休憩所、喫煙所となっています。幹線道路沿いなど、平日の日中は人が全くいない公園もあります。

 今回の写真展では、都市部の構造物(建築物、高架道路)の中に溶け込む、あるいは埋没している公園を写し取り、公園が日本人にとって「マチノニワ」(街の庭)となってるのか考察していきたいと思います。

 

*1 街区公園(以前は児童公園と称していた)は、一番身近で小規模な都市公園(都市公園法に定められた、国または地方自治体が設置した公園)で、「もっぱら街区に居住する者の利用に供することを目的とする公園で、誘致距離250mの範囲内で1箇所当たり面積0.25haを標準として配置する(現在は、誘致距離標準は廃止されている)」とされています。

展示構成

archival pigment print(インクジェットプリント) 32点(+おまけ展示26点)

 

会期中の作家在廊予定

作家西川は全日在廊予定です。変更がある場合は、Facebook、Twitterでお知らせします。

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山下豊写真展「439 ROUTE1」

展覧会概要

タイトル:「439 ROUTE1」

作家名:山下 豊

会場

gallery 176(ギャラリー イナロク)

大阪府豊中市服部元町1-6-1/阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分

会期

2022年4月22日(金)〜5月3日(火・祝)

休廊日

4月27日(水)、28日(木)

開廊時間

13:00〜19:00

企画

山下豊

開催概要

 4月よりgallery 176のメンバーに復帰することになりました山下豊です。高知県土佐清水市に移住していた5年間に撮りためた作品を、gallery 176で発表していくつもりですのでよろしくお願いします。

山下豊

作品説明

 国道439号線は、徳島県徳島市から四国の中央部を横断して高知県四万十市まで347kmの道のりがあり、別名「酷道ヨサク」と呼ばれ、酷道の代表格として古くから知られている。

 偶然この道を通り愕然とした私は、私自身がこの道で何に出会い、何を知ることができるのか確かめたくなって、気が付けば旅の計画を立てていた。

 ROUTE1では、国道439号線の起点、徳島県徳島市徳島本町交差点から酷道の代名詞となっている峠を幾つも駆け抜け高知県長岡郡大豊町JR土讃線豊永駅付近の間で出逢った人や景色を撮影した。

展示構成

写真(14×17) 28点展示

 

会期中の作家在廊予定

作家山下は、全日在廊予定です。在廊予定に変更がある場合は、Facebook、Twitterでお知らせします。

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金原理梨香写真展「途切れぬ、」

展覧会概要

タイトル:「途切れぬ、」

作家名:金原 理梨香

会場

gallery 176(ギャラリー イナロク)

大阪府豊中市服部元町1-6-1/阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分

会期

2022年4月8日(金)〜4月19日(火)

休廊日

4月13日(水)、14日(木)

開廊時間

13:00〜19:00

企画

gallery 176 友長勇介

開催概要

今回展示される金原理梨香さんですが、私のカラー作品のプリントをしていただいていました。ご自身も大阪ビジュアルアーツで写真を学ばれ、写真家として活動されています。

今回の写真展は、在日三世というご自身のルーツについて考えた作品ですが、在日というテーマと同時に父親と娘との関係性もこの作品から感じ取ってもらえたらと思います。

gallery 176 友長勇介

作品説明

祖母とは一緒に暮らしていたわけではないが年に数回会っていた

日本語とたまに混ざる韓国語が幼い私にはずっと面白かった

「韓国に帰りたい、早く死んでしまいたい」

と会う度、何度も口にしていた言葉を私はずっと気付かないふりをした

そんな祖母が2012年5月12日に他界した

昔のアルバムを見返していた時、ふと自分の中で存在しているルーツに対する違和感と向き合いたいと思い、父と祖母の母国釜山に向かった

その時、父と祖母はふたりで釜山に行く約束をしていたが喧嘩で中止になり

その半年後に祖母が亡くなったということを父から聞いた

「やっぱり韓国に連れてきてあげれば良かった」

「今ならいろんなところに連れて行ってあげられるのに」

と言った父が故郷の海雲台で

「でも、今こうして理梨香と来ることができてよかった」とつぶやいた

同時に私は涙をこらえた

子は親を選べないと言うが私はそうは思わない

私は自分でここを選んだ

展示構成

カラー写真 22点

 

会期中の作家在廊予定

作家金原さんの在廊予定は、4月9日(土)、10日(日)、16日(土)、17日(日)です。在廊予定に変更がある場合は、Facebook、Twitterでお知らせします。

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カワトウ写真展「スーパーメロンショートケーキ」

展覧会概要

galleryMain × gallery 176 交流展

タイトル:「スーパーメロンショートケーキ」

作家名:カワトウ

会場

gallery 176(ギャラリー イナロク)

大阪府豊中市服部元町1-6-1/阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分

会期

2022年3月25日(金)〜4月5日(火)

休廊日

3月30日(水)、31日(木)

開廊時間

13:00〜19:00

企画

gallery 176 布垣昌邦

開催概要

今回、京都五条麩屋町のgalleryMainと大阪豊中服部天神のgallery 176との交流展を開催いたします。

京都と大阪でそれぞれ写真をメインに運営する両ギャラリー初の交流展は、カワトウ(galleryMain)がgallery 176にて写真展「スーパーメロンショートケーキ」を、布垣昌邦(gallery 176)がgalleryMainにて写真展「洛中洛外観察日記 『03_19』」をそれぞれ開催します。

今回の交流展のメインテーマは「アーバンランドスケープ Urban landscape」。

カワトウは都市の片隅の空間を、布垣昌邦は京都を撮り続けており、それぞれの視点による都市論を展開します。

関連展示

布垣昌邦写真展「洛中洛外観察日記 『03_19』」

会場:galleryMain
会期:2022年3月10日(木)〜3月20日(日)|月曜・火曜休廊

作品説明

遥か前方から輝きを増した織田裕二似の老爺が右往左往しながら徐々にこちらに向かってきた。次と次と危険牌を振り込みながら駆け抜けた2021年を振り返ってみたが、スーパーワギャンランド2に勝るものはなく、テンパったままの匿名のアーバンブルーが定着した衣食住を蝕んでいく。新時代のマスターピースが幅をきかせた酸化したボンバルディアの機内では表情を失ったキャビンアテンダントが暗渠に不旋律なスクラッチを刻んでいた。

真っ直ぐに腫れた眼球を突き刺す初冬の西日のせいで、甘党なベテランインタビュアーの月並みな質問にはいい加減嫌気が差していた。そのお陰で難解な取り扱い説明書は日に焼け、置き去りになった最新のスマートフォンは見る見るうちに不在着信の温床となっていった。低血圧の帰国子女の無謀な挑戦を後押しする経口薬は長蛇の列をなし、16勤で溜まりに溜まった疲労は毎年続くファンシーな除夜の鐘にかき消され、長時間歩行で擦り切れた左膝はふつふつと芳しい匂いを呼び起こしていた。やっとの思いで手に入れた抗菌使用のリッケンバッカーの弦は2本ほど切れていたが、何処からか迷い込んで来た異教徒により一瞬にして廃棄されてしまった。無計画な机上の空論の遥か上を幾度となく渾身の火の玉ストレートが駆け抜けていき、遮二無二に取り組んだ勇敢なクーリングオフの甲斐もなく、緊張の糸がゆるやかに解けていく伽藍堂では連日連夜の勤怠管理に精を出す経営管理部長が夜食のオムライスに舌鼓を打っていた。昨日から続く季節外れの大雪のせいでブラックアイスバーンと化した根無草は見飽きたエンターテイメントが透けて見え、靴下とミニスカートで甘やかされて育った無表情の新生児に込み上げてくる忌々しさを押し込むことに躍起になっていた。来秋公開予定のダイハードの新作に主演した俳優は目を背けたくなるような悲惨な事故現場から届けられた真摯なコメントに碧碧とし、リモートワークが板についた共和国大統領は飲み慣れた真紅のメガハイで息の根を止めると否や、群青の水割りが昨晩の嗚咽を呼び起こすことがある種の悦びに変わり始めていた。白骨化した記憶の残滓をかき集め、冴えない日々の光となっていた在りし日のリザーバーの去就に世間の注目が集まるなか、通信障害を引き起こしたシロハラインコは悪辣なイメージカラーを押し付けたまま、食べかけのフォニオパティと共に海沿いの高層マンションを後にした。闇雲に続けてきた日曜大工の腕前は目に見えて錆び付いてしまったが、賞与見送りとなったファイブオクロックシャドーは馴染みの角打ちでヤフーニュースに無我夢中になっていた。こんな日は何故か寝つきが悪く、どこか居心地の悪い中古のソファーベッドを仕切り直し、食べかけのトムヤムクンを火にかけた。破綻仕掛けのベネフィットの生首に鈴をつけ、婦人雑誌の新人の編集担当はマラカス奏者数人により顳顬に打ち込まれたヤングコーンがズキズキと疼いていたがそんなことには脇目を振らず、事の重大さに驚きを隠すことなく滔々と御伽噺を垂れ流す悪辣な自称ウイルス学者の母屋を目指し、乾燥した国道3号線をアップデートを繰り返しながら北上することでしか生き甲斐を感じられない末期状態に陥ってた。洋の東西を問わず幾度となく練習を重ねて会得した渾身の三角締めが炸裂し、それまで思い描いていた煌めく過去や毒々しい未来から瞬く間に解き放たれた。今まで培ってきた軽薄な専門知識が、筋金入りの百貫デブの首をこれでもかと締め上げ、絵空事を吹聴する民衆のルサンチマンの前に為す術もなく立ち尽くすことが精一杯だった。慢性不摂生が自慢の調律師が三日三晩寝かした美味すぎて美味い溶けたギャミラサは五感を奮い立たせ、夜明けのブギーワンダーランドに武者震いした少数派の改憲オタクを浮き彫りにした。無賃乗車の常連客は事あるごとに熱狂し、方々から湧き上がってくる感嘆の声に使い古した薙刀で角質化したサージカルマスクにこびり付いた下馬評を覆す。灰塵に帰した故郷の大衆劇場では感情的なゲネプロが繰り返され、喉頭から滴る紅血には満場一致のスタンディングオベーションが舞い上がり、一心不乱に取り残された博多人形を買い漁っていった。今年こそはと意気込み着手した生体認証発光器の開発には僅かばかりの希望を残し、風前の灯火となってしまっていたが、軽薄で小気味良い掛け合いが穏やかなわだかまりに幕を引く。擦りガラス越しの相槌を戦略的に連発し、空虚な費用対効果に一縷の望みを託した大手ディスカウントチェーンのエリアマネージャーは、冷凍トロピカルキャンディの大量誤発注の対応に手を焼き、慚愧の念に堪え兼ねていた。我が家自慢のお手製の誘蛾灯は異彩を放ち、艶かしい虹色のパフュームであれよあれよと名も無き景観を手繰り寄せたものの、ヒビ割れた紅白の腐葉土で長年育まれたホロコーストは性差別撤廃を声高に叫び続ける月間MVPに優しく寄り添い、身振り手振りでノーアウト満塁での初球の難しさを説いていた。プライオリティーを重んじる主治医の医療ミスにより、瞬く間に壊死していく自慢の犬歯はその鋭さを失い、グリーンリーフの吹き溜りへと危機管理能力に特化した傲慢なツノガエルを誘っていく。

研磨された記録の中で見つけ出した唯一の忙中有閑は金輪際私の目の前にその姿を現すことなく、回覧された海上他界を説きながら数億人が歩んで来た常識の外側でジャスティンビーバーとシュールでオーガニックなスムージーを覆っていく。イップスに陥った利己的な遺伝子は熱々のマリナーラを頬張り、ヘルツの海に溺れたネガティヴなアジテーションはその鮮やかさを緩やかに失っていく。

展示構成

カラープリントA2サイズ35点前後の構成

 

会期中の作家在廊予定

作家カワトウさんの在廊予定は未定です。決まり次第、こちらでお知らせします。在廊予定に変更がある場合は、Facebook、Twitterでお知らせします。

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写真展「服部天神」

展覧会概要

タイトル:「服部天神」

作家名:木村 孝、鈴木 郁子、西川 善康、友長 勇介

会場

gallery 176(ギャラリー イナロク)

大阪府豊中市服部元町1-6-1/阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分

会期

2022年3月11日(金)〜3月21日(月・祝) *通常と会期最終日の曜日が異なります

休廊日

3月14日(月)〜17日(木) *休廊日が通常とは異なります(金曜、土曜、日曜、祝日のみの開催)

開廊時間

13:00〜19:00

企画

gallery 176

開催概要

2022年3月に、豊中市(大阪府)が主催し、gallery 176、同じ服部天神(大阪府豊中市)のG&S 根雨galerie SPURが協力して、写真展「浪花 北摂 写真散歩」を豊中市立市民ギャラリーで開催します。その関連展示として、gallery 176の地元である「服部天神」を題材とした写真展を開催します。

会期後半の3月18日(金)〜20日(日)は、gallery 176と豊中市立市民ギャラリー(最寄駅 阪急宝塚線豊中駅、服部天神駅から普通電車で三つ目)の展示を合わせてご覧いただけます。

関連展示

豊中市立市民ギャラリー特別企画|現在・過去・未来「浪花 北摂 写真散歩」

会場:豊中市立市民ギャラリー(大阪府豊中市)
会期:2022年3月15日(火)〜3月27日(日)|月曜休廊
参加写真作家:北井一夫、友長勇介、矢野智雄、上田良一、杉浦正和、津田明人、鈴木郁子、布垣昌邦、早川知芳、坂東正沙子、中家和子、高林直澄
主催:豊中市
協力:G&S 根雨|gallery 176|galerie SPUR

≫ 詳細はこちらをご覧ください

北井一夫写真展「1980年に 欧州建物紀行」

会場:G&S 根雨
会期:2022年3月11日(金)〜5月24日(火)

作品説明

「服部天神」は大阪府豊中市の阪急宝塚線沿線の街で、梅田駅から五つ目と約11分で到着しますが、急行が停まらず、線路が高架化されていないため、再開発の手があまり入っていません。そのため、街が適度にごみごみしており、大阪の下町の雰囲気が残っています。

ギャラリーの前には旧能勢街道が通っており、すぐ近くには菅原道真が立ち寄ったと伝えられている、足の神様「服部天神宮」があります。服部天神駅北側の踏切は、リリーフランキーが出演した大和ハウスのCMのロケ地にもなっています。

しかし、この服部天神にも再開発の話があり、駅からギャラリーの間にローターリーができ、数年後には人の流れが変わってしまいそうです。

今回の写真展「服部天神」では、gallery 176の運営メンバー 4名が参加し、それぞれの視点で捉えた、今しか撮影できない「服部天神」を作品に残し、お見せします。なお、会場では服部天神の作品を収めた冊子の販売も予定しています。

展示構成

展示内容調整中

 

会期中の作家在廊予定

作家は交替で全日在廊予定です。変更がある場合は、Facebook、Twitterでお知らせします。

gallery 176の感染防止対策に関して

*ご来廊の際は、「gallery 176の感染防止対策に関して」をご一読ください。

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関西初!雑誌「写真」誕生の背景を知る!制作秘話を聞く!

トークイベント:関西初!雑誌「写真」誕生の背景を知る!制作秘話を聞く!

*今回はイベントのため、写真の展示はありません。

開催概要

 雑誌『写真』の編集人・村上仁一さん(合同会社PCT)、エディトリアルディレクター・打林俊さん(写真評論家)のトークをgallery 176にて開催いたします。

 創刊されたばかりの新しい雑誌『写真』について、制作に携わる2人から、その誕生した背景や制作秘話をお話しいただきます。ぜひ雑誌『写真』を片手にご参加ください。なお、このトークは関西初の開催となります。

*会場観覧とオンライン配信のハイブリッドで開催します。貴重な機会です。是非ご参加下さい。

会場

gallery 176(ギャラリー イナロク)

大阪府豊中市服部元町1-6-1/阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分

開催日時

2022年2月19日(土) 15:00~16:00

企画

gallery 176

登壇者

村上仁一(『写真』編集人)
打林俊(写真評論家)
松原豊(司会進行、gallery 176 運営メンバー)

雑誌「写真」|Sha Shin Magazine

*トークイベント当日、会場で雑誌「写真」を販売する予定です。

創刊号「東京 TOKYO」

創刊:2022年1月20日
発行:年2回(1月・7月)
仕様:A5判変形・280ページ
定価:2,700円(税別)
ISBN:978-4-908955-13-6

発行人:渡辺 薫
編集人:村上仁一
編集:圓谷真唯
エディトリアルディレクター:打林 俊
統括アドバイザー:飯沢耕太郎
造本設計:町口 覚
デザイン:浅田 農
発行:ふげん社
印刷:渡辺美術印刷株式会社
制作:合同会社 PCT

公式ウェブサイト:https://www.shashin.tokyo/

gallery 176の感染防止対策に関して

*ご来廊の際は、「gallery 176の感染防止対策に関して」をご一読ください。

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