展覧会概要
galleryMain × gallery 176 交流展
タイトル:「スーパーメロンショートケーキ」
作家名:カワトウ
会場
gallery 176(ギャラリー イナロク)
大阪府豊中市服部元町1-6-1/阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分
会期
2022年3月25日(金)〜4月5日(火)
休廊日
3月30日(水)、31日(木)
開廊時間
13:00〜19:00
企画
gallery 176 布垣昌邦
開催概要
今回、京都五条麩屋町のgalleryMainと大阪豊中服部天神のgallery 176との交流展を開催いたします。
京都と大阪でそれぞれ写真をメインに運営する両ギャラリー初の交流展は、カワトウ(galleryMain)がgallery 176にて写真展「スーパーメロンショートケーキ」を、布垣昌邦(gallery 176)がgalleryMainにて写真展「洛中洛外観察日記 『03_19』」をそれぞれ開催します。
今回の交流展のメインテーマは「アーバンランドスケープ Urban landscape」。
カワトウは都市の片隅の空間を、布垣昌邦は京都を撮り続けており、それぞれの視点による都市論を展開します。
関連展示
布垣昌邦写真展「洛中洛外観察日記 『03_19』」
会場:galleryMain
会期:2022年3月10日(木)〜3月20日(日)|月曜・火曜休廊
作品説明
遥か前方から輝きを増した織田裕二似の老爺が右往左往しながら徐々にこちらに向かってきた。次と次と危険牌を振り込みながら駆け抜けた2021年を振り返ってみたが、スーパーワギャンランド2に勝るものはなく、テンパったままの匿名のアーバンブルーが定着した衣食住を蝕んでいく。新時代のマスターピースが幅をきかせた酸化したボンバルディアの機内では表情を失ったキャビンアテンダントが暗渠に不旋律なスクラッチを刻んでいた。
真っ直ぐに腫れた眼球を突き刺す初冬の西日のせいで、甘党なベテランインタビュアーの月並みな質問にはいい加減嫌気が差していた。そのお陰で難解な取り扱い説明書は日に焼け、置き去りになった最新のスマートフォンは見る見るうちに不在着信の温床となっていった。低血圧の帰国子女の無謀な挑戦を後押しする経口薬は長蛇の列をなし、16勤で溜まりに溜まった疲労は毎年続くファンシーな除夜の鐘にかき消され、長時間歩行で擦り切れた左膝はふつふつと芳しい匂いを呼び起こしていた。やっとの思いで手に入れた抗菌使用のリッケンバッカーの弦は2本ほど切れていたが、何処からか迷い込んで来た異教徒により一瞬にして廃棄されてしまった。無計画な机上の空論の遥か上を幾度となく渾身の火の玉ストレートが駆け抜けていき、遮二無二に取り組んだ勇敢なクーリングオフの甲斐もなく、緊張の糸がゆるやかに解けていく伽藍堂では連日連夜の勤怠管理に精を出す経営管理部長が夜食のオムライスに舌鼓を打っていた。昨日から続く季節外れの大雪のせいでブラックアイスバーンと化した根無草は見飽きたエンターテイメントが透けて見え、靴下とミニスカートで甘やかされて育った無表情の新生児に込み上げてくる忌々しさを押し込むことに躍起になっていた。来秋公開予定のダイハードの新作に主演した俳優は目を背けたくなるような悲惨な事故現場から届けられた真摯なコメントに碧碧とし、リモートワークが板についた共和国大統領は飲み慣れた真紅のメガハイで息の根を止めると否や、群青の水割りが昨晩の嗚咽を呼び起こすことがある種の悦びに変わり始めていた。白骨化した記憶の残滓をかき集め、冴えない日々の光となっていた在りし日のリザーバーの去就に世間の注目が集まるなか、通信障害を引き起こしたシロハラインコは悪辣なイメージカラーを押し付けたまま、食べかけのフォニオパティと共に海沿いの高層マンションを後にした。闇雲に続けてきた日曜大工の腕前は目に見えて錆び付いてしまったが、賞与見送りとなったファイブオクロックシャドーは馴染みの角打ちでヤフーニュースに無我夢中になっていた。こんな日は何故か寝つきが悪く、どこか居心地の悪い中古のソファーベッドを仕切り直し、食べかけのトムヤムクンを火にかけた。破綻仕掛けのベネフィットの生首に鈴をつけ、婦人雑誌の新人の編集担当はマラカス奏者数人により顳顬に打ち込まれたヤングコーンがズキズキと疼いていたがそんなことには脇目を振らず、事の重大さに驚きを隠すことなく滔々と御伽噺を垂れ流す悪辣な自称ウイルス学者の母屋を目指し、乾燥した国道3号線をアップデートを繰り返しながら北上することでしか生き甲斐を感じられない末期状態に陥ってた。洋の東西を問わず幾度となく練習を重ねて会得した渾身の三角締めが炸裂し、それまで思い描いていた煌めく過去や毒々しい未来から瞬く間に解き放たれた。今まで培ってきた軽薄な専門知識が、筋金入りの百貫デブの首をこれでもかと締め上げ、絵空事を吹聴する民衆のルサンチマンの前に為す術もなく立ち尽くすことが精一杯だった。慢性不摂生が自慢の調律師が三日三晩寝かした美味すぎて美味い溶けたギャミラサは五感を奮い立たせ、夜明けのブギーワンダーランドに武者震いした少数派の改憲オタクを浮き彫りにした。無賃乗車の常連客は事あるごとに熱狂し、方々から湧き上がってくる感嘆の声に使い古した薙刀で角質化したサージカルマスクにこびり付いた下馬評を覆す。灰塵に帰した故郷の大衆劇場では感情的なゲネプロが繰り返され、喉頭から滴る紅血には満場一致のスタンディングオベーションが舞い上がり、一心不乱に取り残された博多人形を買い漁っていった。今年こそはと意気込み着手した生体認証発光器の開発には僅かばかりの希望を残し、風前の灯火となってしまっていたが、軽薄で小気味良い掛け合いが穏やかなわだかまりに幕を引く。擦りガラス越しの相槌を戦略的に連発し、空虚な費用対効果に一縷の望みを託した大手ディスカウントチェーンのエリアマネージャーは、冷凍トロピカルキャンディの大量誤発注の対応に手を焼き、慚愧の念に堪え兼ねていた。我が家自慢のお手製の誘蛾灯は異彩を放ち、艶かしい虹色のパフュームであれよあれよと名も無き景観を手繰り寄せたものの、ヒビ割れた紅白の腐葉土で長年育まれたホロコーストは性差別撤廃を声高に叫び続ける月間MVPに優しく寄り添い、身振り手振りでノーアウト満塁での初球の難しさを説いていた。プライオリティーを重んじる主治医の医療ミスにより、瞬く間に壊死していく自慢の犬歯はその鋭さを失い、グリーンリーフの吹き溜りへと危機管理能力に特化した傲慢なツノガエルを誘っていく。
研磨された記録の中で見つけ出した唯一の忙中有閑は金輪際私の目の前にその姿を現すことなく、回覧された海上他界を説きながら数億人が歩んで来た常識の外側でジャスティンビーバーとシュールでオーガニックなスムージーを覆っていく。イップスに陥った利己的な遺伝子は熱々のマリナーラを頬張り、ヘルツの海に溺れたネガティヴなアジテーションはその鮮やかさを緩やかに失っていく。
展示構成
カラープリントA2サイズ35点前後の構成
会期中の作家在廊予定
作家カワトウさんの在廊予定は未定です。決まり次第、こちらでお知らせします。在廊予定に変更がある場合は、Facebook、Twitterでお知らせします。
gallery 176の感染防止対策に関して
*ご来廊の際は、「gallery 176の感染防止対策に関して」をご一読ください。
» 続きはこちら