田中ヒロ写真展「Chicharrón」
展覧会概要
タイトル:「Chicharrón」
作家名:田中 ヒロ
会場
大阪府豊中市服部元町1-6-1/阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分
会期
2022年1月14日(金)〜1月25日(火)
休廊日
1月19日(水)、20日(木)
開廊時間
13:00〜19:00
企画
gallery 176 鈴木郁子
開催概要
10代よりパンクロックバンドとの交流を持つ作家はアメリカに数年住んでおり、その頃にバントのツアーに同行し舞台だけでなく旅の写真、ライブのバックヤードの写真などをまとめた写真集を出す。その後帰国し日本をベースに世界各地のフォトアワードに選ばれ活躍。
このたびgallery 176で展示の運びとなったのは写真家・尾仲浩二氏のワークショップで同期だった176メンバー鈴木によるもの。
作品説明
奇想天外な奇才、田中ヒロ
フラッシュを強く焚いて写真を撮る作品はこれまでの写真史の中に多く存在しています。かの有名なイギリスの写真家Martin Parrをはじめ、モノクロが主流だった時代に歴史を遡っても多くのフラッシュマンと呼称される作家は数多く存在しているのです。
そんな中で、田中ヒロの何が凄いかと言うとそれを赤ちゃんが歩き始めるように、ごく自然に当たり前にやってのけたことだと。まさしく奇才と呼べると思っています。
彼はスーパーの福引で当選した海外行きのチケットを手にしてから紆余曲折しながら、本場のバンドマンが見たい!と憧れのアメリカ行きのチケットに換え、現地のバンドマンと意気投合をして、アメリカツアーに一緒に同行することになった。
ここまで書いていても「こんな夢物語あるのだろうか」と。思わずにはいられないのだが、彼の人生はここから大きく変わることになる。バンドマンのひとりが田中ヒロに「ただ着いて来ているだけじゃ勿体ないからカメラで写真でも撮っていれば?」とカメラを渡したのだ。
その時点でカメラを手にしたことはなかった田中ヒロはそこから写真という世界に足を踏み入れ、写真の歴史も写真という表現も何も知らない状態だったのにも関わらず、Robert FrankやLee Friedlandeなどと言ったアメリカ写真界において重要な人物を彷彿とさせる写真を撮れてしまっているから本当に驚いた。
その後、様々な経験を経てフラッシュを使う作品を撮り始め、アメリカのレコード会社から「Dew,Dew,Dew,Its!(2013)」が刊行されるのだった。
赤ちゃんが歩き始めたら恐ろしいものだ。
彼は自分でダミーブックという、仮で自分の写真集を手作りしたもので競い合う大会が世界各国で開催されているのを知り参加し始めたのだ。
そして彼はやってのけた。写真界において知名度が高いフランス・アルルで開催される「アルル国際フォトフェスティバル」のダミーブックアワードで受賞してしまった。
これは赤ちゃんが空を飛ぶくらい衝撃なことで、理解するのに数十分はかかった。
その後、田中ヒロが手作りしたそのダミーブックはイタリアの出版社から刊行され、紛れもなく彼は逆輸入型の写真家になった。
田中ヒロとは、まさに奇才である。
bookobscura 黒﨑由衣
展示構成
アルル国際写真祭りにてComsos Arles PDF Aaward 受賞作Chicharrónの展示
カラープリント:L判、小半切、全紙、他 +大型シート
会期中の作家在廊予定
作家田中さんは全日在廊予定です。在廊予定に変更がある場合は、Facebook、Twitterでお知らせします。
gallery 176の感染防止対策に関して
*ご来廊の際は、「gallery 176の感染防止対策に関して」をご一読ください。