ギャラリー再開1周年記念トーク

ギャラリー再開1周年記念トーク「gallery 176の1年、写真表現の“いま”、そしてこれから」

*今回のトークイベントは、松原豊写真展「Local public bath」の会期中に開催しますが、同写真展とは別のイベントとなります。

開催概要

 昨年2016年の秋に再開したgallery 176は、何を表現してきたのか?ギャラリー再開1周年を記念し、ギャラリーのこの1年の活動を振り返るとともに、多様化する現代写真の動向について考え、これからのgallery 176のあり方について考えます。ゲストは、昨年秋の再開時のイベントにも立ち会った、写真評論家のタカザワケンジ氏。

 gallery 176の運営メンバーの展示のほか、森山大道展などの企画展、台湾フォトへの出展など、これまでのギャラリーの活動を振り返り、世界的に盛んにありつつあるフォトフェアやフォトフェスティバル、写真集ブームなどの話題をからめつつ、写真の“いま”について語り合います。そして、これからのgallery 176について、みなさんからの意見も伺いながら考えてきたいと思います。

開催日

2017年12月3日(日) 17:30〜19:00

出席者

タカザワケンジ(写真評論家)、gallery 176 運営メンバー

料金

1,000円(1ドリンク付き)

*同日の松原豊写真展「Local public bath」関連イベント/トークライブ「地方銭湯のおもろいところ」にご参加の方は、900円に割引させていただきます。
*終了後、会場の外で懇親会(有料)を予定しています。

申し込み方法

こちらのフォームからお申し込みください。

*料金は当日会場にてお支払いください/当日は17:20からイベントの受付を開始します。

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尾﨑ゆり写真展「88」

展覧会概要

タイトル:「88」

作家名:尾﨑 ゆり

会期

2017年11月17日(金)~11月28日(火)

休廊日

11月22日(水) *休廊日が通常と異なります

開廊時間

平日 13:00〜19:00、土曜・日曜・祝日 11:00〜19:00
*開廊時間が一部通常と異なります

作品説明

日本の中心から離れた場所、四国。

1200 年続く1400kmの巡礼、四国霊場88ヶ所、通称「お遍路」。

88 は人が修行によって消せることができる煩悩の数。

弘法大師の足跡を追って、煩悩と同じ数の霊場を一つ一つ巡り、罪や心の痛みを一つ一つ取り除いていく。

私の心の中に占めていた痛みも少しずつ消えていく。

それを確かめるように、忘れないように写真に残す。

巡礼の道は人生そのものかもしれない。

今を生きているという実感をしながら、私はこの道の途中にいる。

尾﨑 ゆり

 

会期中の作家在廊予定

作家尾﨑は、11月18日(土) 12:00~、19日(日) 12:00~、23日(木・祝) 11:00~、25日(土) 時間未定、26日(日) 11:00~に在廊の予定です。在廊予定に変更・追加がある場合は、Facebook、Twitterでお知らせします。

11月18日(土) の開廊時間について

11月18日(土)は有料イベント開催のため、14:30以降はイベント参加者以外の方は入廊することが出来ません。大変申し訳ございませんが、作品を鑑賞される場合は、14:30までにお越しください。
*当日は、14:30に一旦ギャラリーをクローズし、14:50から有料イベントの受付・入場を開始します。

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髙津吉則写真展「REPLICAS」

展覧会概要

タイトル:「REPLICAS」

作家名:髙津 吉則

会期

2017年10月27日(金)〜11月7日(火)

休廊日

11月1日(水)、2日(木)

開廊時間

平日 13:00〜19:00、土曜 11:00〜19:00、日曜・祝日 11:00〜17:00

作品説明

1万人のコスプレイヤーが集う日本橋ストリートフェスタ。そこに謎めいたエネルギーを感じた私は、美しく妖しい彼女達の世界に侵入してその謎を解きたいと思った。<自分探し>が徒労に終わるこの時代、<自分隠し>には魂を開放させる術が隠されているに違いない…との直感を頼りに。

運良く異世界に侵入できた私は、彼女達の美しさを写真で表現すると共にその心情を理解しようと努めた。

見聞きするすべてに驚愕する私に向け、第二次世界大戦を舞台としたエロゲーの素晴らしさを語る彼女が発した一言。それは謎解きのヒントなのかもしれない。

「世の中が狂ってる時代には狂ってるヤツのほうがまともかもしれないでしょ。」

彼女達が生きようとする〈もうひとつの国〉。写真展はその国の美しさに魅せられて迷い込んだ私の3年間に及んだ謎解きの旅の記録でもある。 

髙津 吉則

展示概要

カラー・インクジェットプリント A3〜B1 計35点

 

会期中の作家在廊予定

作家髙津は、10月27日(金)・28日(土)・29日(日)は終日、30日(月)・31日(火)は15:00以降、11月3日(金・祝)・4日(土)・5日(日)・7日(火)は終日在廊の予定です。在廊予定に変更・追加がある場合は、Facebook、Twitterでお知らせします。

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金村修、タカザワケンジ展「写真史(仮)」

(C)金村修「Animals (For Garry Winogrand)」(映像作品)より

(C)タカザワケンジ(写真はイメージです)

展覧会概要

タイトル:「写真史(仮)」

作家名:金村修、タカザワケンジ

会期

10月8日(日)〜10月22日(日)
*通常とは会期初日・最終日が異なります

休廊日

10月11日(水)、12日(木)、18日(水)、19日(木)

開廊時間

平日 13:00〜19:00、土曜 11:00〜19:00、日曜・祝日 11:00〜17:00
*10月14日(土)は有料イベント開催のため、イベント参加者以外の方の入廊時間が11:00〜13:00となります。ご注意ください

作品説明

「写真史というのは、時代と状況によって絶えず解釈し直される『写真史(仮)』という形でしか、存在できないのではないだろうか。」(金村修)。

今年2月に刊行された、金村修、タカザワケンジ著『挑発する写真史』(平凡社)の「まえがき」一節である。『写真史(仮)』は同書のタイトル案の1つでもあった。

金村が述べているように、歴史はつねに現在の視点で書き直される(仮)のものでしかない。今回の展示ではその(仮)でしかない写真史をテーマにする。

展示概要

展覧会場では、金村修による映像作品「Animals (For Garry Winogrand)」と写真作品1点(大阪巡回展のみ)と、タカザワケンジによる『挑発する写真史』に関連する写真展示「偶然の写真史」を行います。

また会期中、二人によるレクチャー「その後の仁義なき挑発する写真史 大阪死闘篇」を開催します。

*当展示は、2017年5月16日(火)〜6月3日(土) alternative space「The White」(東京神保町)で行われた展示を再構成したものです。

 

会期中の作家在廊予定

作家 金村氏、タカザワ氏は、有料イベント開催日の10月14日(土)のみ在廊の予定です。在廊予定に変更・追加がある場合は、Facebook、Twitterでお知らせします。

10月14日(土) の開廊時間について

10月14日(土)は有料イベント開催のため、13:00以降はイベント参加者以外の方は入廊することが出来ません。大変申し訳ございませんが、作品を鑑賞される場合は、11:00〜13:00の間にお越しください。
*当日は、13:00に一旦ギャラリーをクローズし、13:20から有料イベントの受付・入場を開始する予定です。

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布垣昌邦写真展「青の時代」

展覧会概要

タイトル:「青の時代」

作家名:布垣 昌邦

会期

2017年9月9日(土)〜9月24日(日)
*通常とは会期初日・最終日の曜日が異なります

休廊日

9月12日(火)、13日(水)、14日(木)、19日(火)、20日(水)、21日(木)
*通常とは休廊日の曜日が異なります
*配布中のDM(案内はがき)に記載している休廊日の曜日の一部に間違いがありました。休廊日は火、水、木となります。ご注意ください

開廊時間

平日 13:00〜19:00、土曜 11:00〜19:00、日曜・祝日 11:00〜17:00

作品説明

37年間、私が生きてきた街『茨木』で根を張って写真を撮り続ける事10年。多くの街を撮影してきたが、私にとってこの街は撮り難く写らない。自分の聖地である場所が写らないという事に、写真家である自分に疑問を抱えて10年間の撮影を繰り返してきた。今思う事は、その問答を込めたものが私の写真ではないか。模索することを受け入れた上で、写真の可能性を考えた時、気が楽になり、続けていこうと決意した。私の一年発起、青の時代2007年から2017年の記録である。

布垣 昌邦

展示概要

カラー写真 大四切21点、全紙3点 展示予定

 

会期中の作家在廊予定

作家布垣は、9月10日(日)、17日(日)、18日(月・祝)、23日(土・祝)、24日(日)に在廊の予定です。在廊予定に変更・追加がある場合は、Facebook、Twitterでお知らせします。

9月17日(日) の開廊時間について

9月17日(日)は有料イベント開催のため、15:30以降はイベント参加者以外の方は入廊することが出来ません。大変申し訳ございませんが、作品を鑑賞される場合は、15:30までにお越しください。
*当日は、15:30に一旦ギャラリーをクローズし、15:50から有料イベントの受付・入場を開始します。

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西川善康写真展「こどもかるた」

展覧会概要

タイトル:「こどもかるた」

作家名:西川 善康

会期

2017年7月28日(金)〜8月8日(火)

休廊日

8月1日(火)、2日(水)
*通常とは休廊の曜日が異なります

開廊時間

平日 13:00〜19:00、土曜 11:00〜19:00、日曜 11:00〜17:00

作品説明

 2004年に長男が生まれてから十数年、日々、こどもたちの写真を撮り続けています。

 最初は男の子一人で、ゆっくりと成長を追いつつシャッターを切っていました。その3年後、二人目の男の子が生まれ、兄弟同士遊ぶ姿、けんかする姿を楽しみながら撮っていました。そのまた3年後、今度は女の子が生まれ、大人(親)2人に対し、こども3人と、常に人手が足りない状態となり、ばたばたとした日々が続く中、なんとか時間を見つけて写真を撮っています。

 こどもたちとは一人の人間として対等に接し、正面から(時には背面から)見つめ、ゆっくりとシャッターを切るようにしています。

 こどもたちの写真は、ブログ「たろうすs.net」に、短いコメントと共に日々アップしていました(現在休止中)。これらの写真と言葉をまとめ、「こどもかるた」と題して展示します。

西川 善康

 

*「たろうすs.net」:男の子二人の時のタイトルは「たろうs.net」/2007年12月31日から2012年8月25日まではほぼ毎日・もしくは数日おきに更新、2014年1月1日まで不定期更新、その後は休止状態

会期中の作家在廊予定

作家西川は、会期中ほぼ全日在廊の予定です。在廊予定に変更がある場合は、Facebook、Twitterでお知らせします。

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友長勇介写真展「写真素志」

展覧会概要

タイトル:「写真素志」

作家名:友長 勇介

会期

2017年6月30日(金)〜7月11日(火)

休廊日

7月5日(水)、6日(木)

開廊時間

平日 13:00〜19:00、土曜 11:00〜19:00、日曜 11:00〜17:00

作品説明

日本各地で撮影したモノクロ写真約20枚を展示予定

作品解説

 このギャラリー176が生まれ変わって約10ヵ月が経過し、様々な企画で人々が集まってきた。良い水の流れが、泉から湧き出すように…。友長勇介はじめ、ギャラリーの同人メンバー達の動きも堂に入ってきた。さて、ここらでオーナー役の友長は自己の写真歴の原点から続く素志をみずからに再注入すべく、その意を強く掲げて「写真素志」と題した展示を開催する。同年代の写真家達の活躍から刺激も受け、創り上げた表現の場を磨き上げるためにも、漆黒の闇から降り注ぐ光までを、印画紙に閉じ込めたプリントの世界を披歴するのだ。暗室で浮かび上がる小宇宙を見続けてきた眼、その視座はゆるぎない。

 今回の展示、選び出された作品を観て、いきものたちのとどまった呼気のような、不思議な雰囲気を感じる。印画のなかに固定された、ヒトも鳥も獣も風景すら、独特の柔らかなフォルムのなかで、滲み出るような生死をしずかに発散させている。時刻、時間や、写真世界が免れ得ない時代性までも、もしかすると稀薄な真空のかなたへ、飛ばしてしまう空間が現出するかもしれない。いうまでもなく、銀塩写真の緻密な粒子が、絶妙の諧調を生み出す。実は、この技法にこそ20世紀のトータルな美が、凝縮しつつあるような気がする。手のかかる、時間を要するゆえに、獲得される美には確固たる主張がある。その存在には、やはり他に代えがたい重厚な魅力が内在されている。                         

 写真のおおよそ200年の歴史は、21世紀に入って大きく変化しつつある。あいかわらず社会に溢れ出る写真の星々は、ブラックホールに吸い込まれていく。だが、ここに表現の場を求めた写真作家たちは自分たちの全存在をかけて写真を創りつづける。個々人の独創をのせた写真表現がたどりつく地平を、われわれ鑑賞者も視座を磨いて観つづける努力を怠らないように…。そして、ギャラリーから気に入ったプリントを自分の手元に引き寄せて、日々眺め入る至福を多くの人々に味わっていただきたい。

石井仁志(写真評論・メディアプロデューサー)

 

会期中の作家在廊予定

作家友長は、会期中ほぼ全日在廊の予定です。在廊予定に変更がある場合は、Facebook、Twitterでお知らせします。

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山下豊写真展「軍艦アパート」

展覧会概要

タイトル:「軍艦アパート」

作家名:山下 豊

会期

2017年5月26日(金)〜6月6日(火)

休廊日

5月31日(水)、6月1日(木)

開廊時間

平日 13:00〜19:00、土曜 11:00〜19:00、日曜 11:00〜17:00

作品説明

 高いビルやマンションが建ち並ぶ景色の中から、その住宅は突然その姿を見せる、目の前にそびえ建つ建物とそこに漂う雰囲気は、圧倒的な威圧感とノスタルジック感を綯い交ぜにした独特の空気が漂っていて、何かに誘われるように私は、この住宅に通い始めた。

 大阪市のほぼ中心部に位置するこの住宅は、大阪市が威信をかけ昭和5年から7年にかけてスラム化した不良住宅(長屋)の改良を目的に浪速区の3箇所に鉄筋コンクリート3階建ての超モダン住宅を建設した。当時の間取りは、風呂はないが、3畳と6畳と台所があり、当時、集合住宅では珍しかった水洗トイレが付いていた。この時代、日本各地でこのような集合住宅が建設されたが、現存する公営住宅としては、日本最古の住宅で、悠然とした白く輝くこの住宅を、当時の浪速っ子は、憧れの的で見ていた。

 「軍艦アパート」の愛称は、台所に備え付けられていたかまどから出る煙を出す為に屋上に突き出た煙突と、住民が無秩序に「出し屋」と呼ばれる増・改築を重ねた住宅の形から当時の象徴であった「軍艦」とだぶらせて付けられたと言われている。

 建築から70年以上の時間の中で、住宅は、元あった姿から各住民の住みやすいように変化し、増殖し続ける。しかし、住宅全体は、それが当たり前のように暗黙の了解のもと1つのコミュニティーとして成り立っている。そんな世界がここにあり、それがたまらなく私の心を虜にしていた。

 私は、この住宅の撮影から昭和初期に建てられた建物の記録と平成という時代に住んでいる住人の生活の記録を、人を極力撮影せずにそこにあるモノだけで、人の手垢を感じる事ができる写真が、撮影できるよう心掛けていた。住人の方々に懐の深さに甘えてこの住宅を訪れた。気が付けば17年経っていた。

山下 豊

 

会期中の作家在廊予定

作家山下は、会期中ほぼ連日13時から在廊の予定です。ただし、初日5月26日(金)は夕方ごろから在廊、6月4日(日)は不在の予定です。在廊予定に変更・追加がある場合は、Facebook、Twitterでお知らせします。

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森山大道 写真展「Odasaku」

photo by Daido Moriyama

展覧会概要

タイトル:「Odasaku」

作家名:森山 大道

会期

2017年4月21日(金)〜5月21日(日)
*会期始まりの曜日が通常と異なります

休廊日

4月26日(水)、27日(木)、5月10日(水)、11日(木)、17日(水)、18日(木)
*水曜、木曜の祝日の5月3日(水)、4日(木)は開廊します

開廊時間

平日 13:00〜19:00、土曜 11:00〜19:00、日曜祝日 11:00〜17:00
*4月29日(土)は祝日ですが、土曜の開廊時間 11:00〜19:00となります

協力

森山大道写真財団写々者マッチアンドカンパニーPOETIC SCAPE

展示構成

町口覚

作品説明

 gallery 176では、2017年4月21日(金)より5月21日(日)まで、森山大道写真展「Odasaku」を開催いたします。

 『Daido Moriyama: Odasaku』は、無頼派の中心作家、織田作之助(織田作)の短編小説『競馬』と、森山大道が大阪で撮影した写真作品を交錯させる形で誕生した、新しい表現力をもつ“書物”です。その出版記念として、収録された森山作品のプリントと共に、展示に合わせ新たに製作したシルクスクリーン作品を交えて、一冊の本の中で拮抗する織田作の言葉と森山の写真を、展示空間に解き放つ試みとなります。

 織田作没後70年の今年、共に大阪出身である織田作と森山の作品が、森山に所縁のあるここ豊中で展示されます。

 

≫Click here for English documents

 

5月14日(日) の開廊時間について

5月14日(日)は有料イベント開催のため、15:30以降はイベント参加者以外の方は入廊することが出来ません。大変申し訳ございませんが、作品を鑑賞される場合は、15:30までにお越しください。
*当日は、15:30に一旦ギャラリーをクローズし、15:50から有料イベントの受付・入場を開始します。

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山縣勉展「涅槃の谷」

展覧会概要

タイトル:「涅槃の谷」

作家名:山縣 勉

会期

2017年3月8日(水)〜3月19日(日)
*会期始まりの曜日が通常と異なります

休廊日

3月9日(木)、10日(金)、15日(水)、16日(木)
*休廊日の曜日が一部異なります

開廊時間

平日 13:00〜19:00、土曜 11:00〜19:00、日曜 11:00〜17:00

作品説明

親が私を産んだ歳よりずっといってから子どもが産まれた。私の二世だ。同じころ、年老いた父が癌にかかった。その治療方法を調べるうちに、癌に冒された人が集うという東北の谷のことを知った。

山に埋まった岩から強力な放射線が飛び出し、川は沸騰して流れている。モウモウと湧き上がる煙の切れ間から、山を中心に人が点々と横たわっているのが見える。その光景を初めて見たときに私は涅槃図を思い出した。寝そべる仏陀を中心に十名の高弟たちが思い思いの格好で過ごす絵は、煩悩が消え去って悟りが完成された最終境地を表すという。

すべてが剥がれ落ちた人たちから苦悩や焦りは感じられない。性別さえ薄らいで、安寧な世界への準備と循環する生への期待を思わせる。一段上に形なく存在しているかのようなこの場所に私は通いはじめた。徘徊し、ゴツゴツした岩に座ってゆっくりと息を整え、父や幼い息子のことを考える。

山縣 勉

展示概要

「涅槃の谷(ねはんのたに)」は、2011年から2016年にかけて秋田県仙北市の玉川温泉で撮影された、私的ともいえるドキュメンタリー作品です。作者が幼いころに聞かされていた最期の光景、今世と次世の狭間をこの地に照らし合わせ、父や子を思いながら湯治場に身を置き続けます。

本プロジェクトは海外のグラント(製作助成金制度)を取得し、またドイツライカ社のプロジェクトサポートを受けて製作されました。

銀塩モノクロ約25点と動画インスタレーションで構成。

合わせて写真集「涅槃の谷」(ZEN FOTO GALLERY, 2016年)を販売します。

展示協力:禅フォトギャラリー

 

会期中の山縣さんの在廊予定

山縣さんは、3月8日(水)、11日(土)、12日(日)に在廊の予定です。在廊予定に変更・追加がある場合は、Facebook、Twitterでお知らせします。

3月11日(土) の開廊時間について

3月11日(土)は有料イベント開催のため、14:30〜17:30はイベント参加者以外の方は入廊することが出来ません。大変申し訳ございませんが、作品を鑑賞される場合は、14:30まで、または17:30以降にお越しください。
*当日は、14:30に一旦ギャラリーをクローズし、14:50から有料イベントの受付・入場を開始します。

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